【事務局長メッセージ】2020年度末にあたりご報告とお礼

2020年を振り返って

 

みなさま、いつもお世話になっております。ヒューマンライツ・ナウ事務局長の伊藤です。

新型コロナウイルスの影響で、大変な一年であったことと思います。みなさま、いかがお過ごしでしょうか。

そんな中でも今年は、気候変動問題、Black Lives Matterに象徴される人種差別問題、#MeToo運動の更なる高まりをHRNとしても追いかけ、活動してきた一年でした。特に、#MeTooに関しては10万の署名を3月に日本政府に提出、法務省の刑法改正の動きがスタートしました。

そんな中、TIME誌「世界で最も影響力のある100人」にHRNがご一緒に活動をしてきた伊藤詩織さんが、大坂なおみ選手とともに選ばれたことをうれしく思います。ニューヨーク渡航費のカンパはじめご支援いただいた方に心より感謝申し上げます。詩織さんの勇気が、世界に知られ、多くの女性をエンパワーし、性暴力にNoを言い、声を上げるためのバトンが次々を渡されていることを本当にうれしく思います。

11月、12月とおかげさまで、コロナ下でも世界子どもの日キャンペーンを実施することができました。11月29日のトーク企画ではイラクから高遠菜穂子さん、そして12月12日にHRNが後援したユースフェスティバルにはメインゲストに伊藤詩織さんを迎えました。
そして今年は例年より多くの応募を得てのスピーチコンテストに本当に感動しました。是非入賞者のスピーチを聞いて、広めていただきたいと思います。
https://hrn.or.jp/hokoku/19048/

さて、ヒューマンライツ・ナウは 来年15周年を迎えます。
発足以来の 日本発の国際人権 NGOとしてのミッションをさらに発展させていくこと、そして新型コロナや気候変動という時代の変化に対応し、より持続可能な形でミッションを実現していけるように、組織機構改革を進めております。
その中には
🍄ニュースレターやイベントのオンライン化、🍄事務所アドミン機能のスリム化、そして 🍄リーダーシップの多様化、世代交代
が含まれております。

また、若い世代を活動の中心ステージで活躍してもらうために、そして事務局長の交代も視野に、このたび事務局次長を多数選任し、活動の中心を事務局次長に移しました。ぜひ応援いただきたいと思います。
馬場 龍行 (弁護士)/ 小川 隆太郎 (弁護士)/ 佐々木 亮 (聖心女子大学現代教養学部国際交流学科 専任講師)
佐藤 暁子 (弁護士)/ 髙橋 済 (弁護士)/ 長岡 隼平 (弁護士)/ 三上 早紀 (弁護士)
https://hrn.or.jp/outline/overview/

さらに、 より広く国内外の人権課題に対応し、アウトリーチを進めていくため、各分野で活躍されている方々にアドバイザーに就任いただきました。
https://hrn.or.jp/outline/advisor/
早速、香港の問題、女性の権利、子どものキャンペーンなどで活躍いただいています。

そして、リモート体制を前提に、東京オフィスを新年1月下旬より移転いたします。
是非、新しい時代に対応した動きにご理解、ご協力をお願いいたします。
HRNでは、12月25日より、冬の募金をスタートしています。
https://hrn.or.jp/news/19168/

コロナ下で多くの方が苦しんでいらっしゃる中、心苦しいところではありますが、このような時代こそ差別が横行し、最も弱い立場の人が犠牲になります。事実日本でも世界でも人権をめぐって深刻な事態が続き、HRNは今年も様々な活動を展開してきました。
https://hrn.or.jp/

2021年も声を上げにくい人の声を代弁し、声をあげる人を応援してまいりますので、どうぞ皆様の温かいご支援、応援を寄付などの形でいただければ幸いです。よろしくお願い申し上げます。
新年も非常に激動の時代となりそうですが、また、地球と人を大切にする必要性が再確認され、転換の図られる一年になってほしいと願います。

2021年が皆様によって素晴らしき年となること心より祈念しております。

 

ヒューマンライツ・ナウ 事務局長 伊藤和子