新型コロナウイルスの関係で皆様大変不安な日々をお過ごしのことと思います。ヒューマンライツ・ナウでも2月以降大規模イベントを開催せず、先週末よりリモート勤務を導入しました。皆様のご無事を祈りつつ、2019年度の終了にあたり、最近の活動を報告させていただきます。下記のとおり、皆様のおかげで、様々な取り組みをし、大きな前進も実現しました。心より御礼申し上げます。
皆様が不安な中心苦しいのですが、冬の募金は3月末まで受け付けております。2020年度以降の活動に必ずや役立てさせていただきますので、よろしければぜひご支援をお願いいたします。
https://hrn.or.jp/donation/winter2020/
また、会員の皆様には、2019年度(未納の方)、そして2020年度の会費も是非お支払いいただけましたら幸いです。
会費支払いはこちら https://hrn.or.jp/members/
■刑法改正について
今年度は#MeToo運動を受けて刑法・性犯罪規定の改正に取り組んできました。1月にはスウェーデン大使館と共催のシンポで被害者重視の法改正についての前例を多くの方に知っていただきました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200326/k10012349711000.html?utm_int=detail_contents_news-link_001
また、HRNがSpring Voice Up Japanとともに呼び掛けたオンライン署名はおかげさまで約10万あつまり、それを3月17日に森法務大臣に提出、刑法改正にあたっての専門家の検討会議の速やかな開催、被害者を入れることなどを求め、森大臣は真摯に検討することを約束、大きく報道されました。
これを受けて法務省が4月、性犯罪の被害者などをメンバーとした新たな検討会を設置し、実態に即した刑法の要件などを議論することが報じられました。
このような前進が得られたのも、支援いただいた皆様、ご一緒に行動をしてきた団体、署名いただいたお一人お一人、そしてフラワーデモなどに共感し、声を上げてくださった皆様のおかげです。
ありがとうございました。新年度からはいよいよ検討会が設置されるということで、HRNは被害者や市民の期待に応える改正を実現するため、専門的な知見を活かして一層貢献するとともに、市民の声と検討会をつなぐ役割も果たしていきたいと思っています。
■オリンピック建設問題
HRNは2019年夏、オリンピック関連施設建設現場の労働者の権利の実態について現場調査を行い、炎天下における作業が著しく過酷で、労働者の人権上の配慮に欠ける深刻な懸念があることを確認し、9月 2日付調査報告書を公表、10月18日持続可能性に配慮した調達コードへの違反があるとして、組織委員会に対し、調達コードに係る通報受付窓口への通報を行いました。このうち一件が受理され調査が開始されました。本件は組織委員会が受理した初めての通報とのことであり、通報手続やその運用には多くの課題がありますが、HRNとしては今後も五輪建設の労働環境に関する調査と通報制度の改善を注視し、公正な判断がなされること、労働者の権利が改善される契機となることを求めていきます。詳しくはこちらをご確認ください。
- ビジネスと人権
HRNは日本のグローバルサプライチェーンで中心的役割を果たす、大手7大総合商社に対しその人権配慮について聞くアンケートを実施、全社から回答を得られたものの、その内容は国際基準を大きく下回るものでした。HRNはアンケート結果報告書を2月に公表、報道されたほか、影響力のあるビジネスセクターから反響をいただいています。今後、国際的な告知、投資家の方々とのダイアログ等を通じ、さらなる改善を求めていきたいと考えています。
また、国連ビジネスと人権指導原則に関する国内行動計画に対するパブリックコメントも提出しました。
このほか、HRNの各分野の活動は是非ウェブサイトをご覧ください。
今後とも是非、力をお貸しください。そしてこのような折、皆様のご健康を心よりお祈り申し上げます。
事務局長 伊藤和子
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新型コロナウイルス感染拡大防止のため、ヒューマンライツ・ナウ東京事務局におきましては下記の通り対応いたします。
- 事務局業務はリモート勤務といたします。(スタッフ、ボランティア、インターンを含む。)電話およびFAXは通じませんのでご連絡はメール<info@hrn.or.jp>にてお願いいたします。
- 予定しておりました各種セミナー等につきましては、中止もしくはウェブセミナーでの開催に変更いたします。
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何卒ご理解およびご協力のほど、どうぞよろしくお願いいたします。