【ウェビナー】同意のない性的画像・動画の削除~テック企業との連携

来る2月29日に開催予定のウェビナー「同意のない性的画像・動画の削除~テック企業との連携」のご案内です。大勢の方のご参加をお待ちしております。

インターネットやソーシャル・メディアの普及により、意に反した性的画像・動画の流出や拡散問題は大勢の人を苦しめています。リベンジポルノ、セクストーション(性的脅迫)、オンライングルーミング、AV出演強要、盗撮などの被害によってネット上に流出した性的画像・動画は、半永久的に拡散され続け、被害者に深刻な人権侵害を及ぼします。

イギリス拠点の団体であるSWGfLは、そんな同意のない性的画像・動画の削除に熱心に取り組んでいます。画像・動画のハッシュと呼ばれるデジタル指紋を使って、世界中どこからでも削除申請ができるシンプルなツール(STOPNCII.org)を開発し、Facebook、TikTok, Instagram、Pornhubなどのテック企業やAVサイトと連携して削除を進めています。削除したい画像・動画自体を送る必要がないため被害者に親切なツールに設計されており、削除率は90%、申請から削除までも短時間で、申請者が自ら削除の進捗を確認できる仕組みになっています。今回は、申請から削除までの流れと、テック企業との連携について詳しくお話し頂きます。

また、日本国内で性的画像・動画の削除を熱心に進められてきた特定非営利活動法人ぱっぷすの理事長である金尻カズナ氏からも、日本におけるデジタル性暴力被害の状況や削除面の課題についてお話し頂くほか、ヒューマンライツ・ナウの伊藤和子副理事長から、デジタル性暴力や企業の責任などについて人権的観点からお話し頂きます。

【日時】2024年2月29日(木)18:30~

【開催方法】Zoomウェビナー

【言語】日本語と英語(逐次通訳付き)

【参加費】無料

【申込方法】こちらのPeatixページからお申し込みください

【主催】ヒューマンライツ・ナウ

【プログラム】
➀STOPNCII.orgの取り組み(SWGfL: Kate Worthington氏, Boris Radanovic氏)

-団体紹介

-画像・動画の削除申請から完了までの過程

-企業との連携

②日本の状況と課題(ぱっぷす 金尻カズナ氏)

③デジタル性暴力と人権(ヒューマンライツ・ナウ 伊藤和子副理事長)

④質疑応答

【登壇者】
●Kate Worthington (ケイト・ワーシントン)
性的画像による虐待被害者を5年以上サポートした経験を持つSTOPNCII.orgのシニア・ヘルプライン担当者。

●Boris Radanovic (ボリス・ラダノビッチ)
SWGfLのエンゲージメント・パートナーシップ部長。オンライン・セーフティの分野に精通しており、欧州委員会の専門家ミッションでベラルーシ、モンテネグロ、北マケドニア、セルビアを訪れ、政府高官、NGO、利害関係者にオンライン・セーフティに関する話題を提供している。旧ツイッター社の「信頼と安全」委員会の元メンバー。ITUヨーロッパの後援の下、各国政府に対し、オンライン上の子どもの安全に関する方針やベストプラクティスの作成・採用に関する助言も行っている。また、欧州ネットワーク・情報セキュリティ機関 (ENISA)のアドホック・アウェアネス・レイジング・グループ(Ad hoc Awareness raising group)のメンバーでもある他、IEEE (アメリカ合衆国に本部を置く電気・情報工学分野の学術研究団体)の児童・生徒データ管理基準 (Child and Student Data Governance, 7004 Standards) の議長を務め、様々な利害関係者にオンライン・セーフティというテーマでプレゼンテーションを行っている。

●金尻カズナ
特定非営利活動法人ぱっぷすの理事長。2004年からアダルトビデオを含むポルノ被害の深刻さを社会に訴えるために社会活動を始め、セクシャリティをめぐるさまざまな問題について取り組む。その中で多くの女性や子どもたち、時には男性ですら、性産業によって傷つきながら被害を訴えられない現実がみえてきた。2011年以降、ネット社会によってこれまでとは次元の違う性暴力・性被害が起きており、AV出演や性産業で困った問題に直面された方への相談支援、リベンジポルノ・子どもポルノの被害相談支援など「デジタル性暴力」をめぐる相談支援に携わっている。もともとは相談支援とは全く別の業界(ネットワークやシステムのエンジニア)にいたことから、これまでの知識を活かしてこの問題に取り組んでいる。

●伊藤和子
ヒューマンライツ・ナウの副理事長で弁護士、法学博士。2004年ニューヨーク大学ロースクール留学、2005年国連インターン等を経て2006年国際人権NGOヒューマンライツ・ナウを立ち上げ、以後国内外の人権問題の解決を求めて活動中。日弁連両性の平等に関する委員会委員長、東京弁護士会両性の平等に関する委員会委員長を歴任。ジェンダー法学会副理事長、国際人権法学会理事。著書に『人権は国境を越えて』(岩波ジュニア新書)、『なぜ、それが無罪なのか!?性被害を軽視する日本の司法』など多数。

【問い合わせ先】maromi.martinez@hrn.or.jp (マルティネスまで)