女性の権利
世界中で、女性たちは今も差別や暴力に苦しみ、自由を奪われています。
そして、、、あなたの身近なところにも、苦しんでいる女性たちがいます。
ヒューマンライツ・ナウは、DV、人身売買、名誉殺人等の女性に対する殺害、武力紛争下でのレイプ等、女性に対する暴力を根絶する取り組みを、世界、特にアジアのNGOと共同して行い、日本でも女性や少女に対する人権侵害をなくすために活動しています。
世界の女性たち
世界では、今も深刻な女性に対する差別で自由な生き方を奪われたり、
かけがえのない命まで奪われる女性たちがあとを絶ちません。
今も世界では、戦争下での女性に対する暴力、「名誉」の名のもとに、恋愛しただけで殺される「名誉殺人」、子どもなのに結婚させられる「少女婚」、女性器切除などの有害な慣習、DVやダウリー殺人、レイプなどの深刻な女性に対する暴力、人身売買や強制売春、女性に対する不当な刑罰などの女性であるが故の人権侵害が横行しています。
そして、ノーベル平和賞を受賞した少女マララさんが訴えた通り、根底には女性や少女に対する差別があり、少女には十分な教育が与えられずに、夢をかなえることができない、という問題があります。
また、最近では、女性たちが、縫製産業などグローバルな企業活動に組み込まれ、搾取的な過酷労働の犠牲にあう被害も発生しています。
ヒューマンライツ・ナウは、DV、人身売買、名誉殺人等の女性に対する殺害、武力紛争下でのレイプ等、女性に対する暴力を根絶する取り組みを、世界、特にアジアのNGOと共同して行い、また、女性であるが故の処罰、投獄を根絶するために活動しています。
2013年にバングラデシュで起きたラナプラザ・ビル事件以降、縫製産業を中心に、グローバル企業の生産を担うアジアの女性労働者が搾取的労働の犠牲にならないよう求めて、ディーセント・ワークを実現するよう調査やキャンペーンを展開しています。
また、2018年には女性に対する差別に関する英語報告書、「Discrimination in the Punishment of Women Report」を発表しました。報告書では世界8か国における女性差別的な処罰についてまとめ、人権侵害を終わらせるべく公的機関への勧告をしています。報告書全文と概要は以下よりご覧いただけます。
日本では
世界で続く女性に対する深刻な人権侵害。
日本はこうした状況から無縁といえるでしょうか。
日本でも、あなたの身近なところでも深刻な女性に対する暴力や搾取に苦しんでいる人たちがいます。「三人に一人の女性がパートナーから暴力を受けたことがある」これは内閣府が出した統計です。日本においてDV・ストーカーは深刻化しており、多くの女性が声をあげることができずに苦しんでいます。
ヒューマンライツ・ナウは、DVストーカー被害により多くの若い女性たちが殺されるという事態が相次いだ2011年から2012年にかけて、実効性のあるDV防止法の改正を求めて提言書を作成、国連組織UN Womenと連携したキャンペーンを展開し、第三次DV防止法改正に影響を与えました。
また、本当の女性活躍を問うイベントを開催する等、女性の権利のために様々な意見表明を進めています。
東日本大震災、原発事故に関しては、特に脆弱な立場に立ちやすい女性の権利や女性のニーズの観点から様々な政策提言を行い、政策を動かしてきました。
2016年よりヒューマンライツ・ナウが力を入れているのは、AV出演強要による若い女性に対する人権侵害です。違約金の脅し等により、AVに出演を強要される被害が日本では増えています。違約金の脅しにより意に反してAVへの出演強要を行う行為は、衆人環視のもとでの性行為を強要し、その性行為を撮影して販売し、本人の意に反して半永久的に販売・流布を続けるというものであり、女性に対する重大な暴力であり、人身売買・債務奴隷に該当する深刻な人権侵害です。ヒューマンライツ・ナウは、AV出演強要による若い女性に対する人権侵害 調査報告を発表しました。
2020年3月 法務大臣へ刑法改正を求める署名提出
そして2019年度よりは、性犯罪に関する刑法改正の実現を目指し、アドボカシー活動を行っています。内閣府の調査によると、女性の13人に1人、男性の67人に1人が、「無理やり性交を受けた経験がある」と回答しています。しかし、1年間に認知された被害例は1307件。起訴された事例は、そのおよそ37%、492件となっています。現在の刑法では、性犯罪が成立するために厳しい要件が求められています。これにより、警察で被害届を受理してもらえない、受理されても不起訴になるというケースが相次いでいます。
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※ヒューマンライツ・ナウは国連の特別協議資格を持つ国際NGOです。詳しくは、国連での活動ページをご覧ください。