【CSW69イベント】「武力紛争で影響を受けた女性たちの視点から考える平和構築」Peacebuilding from the Perspective of Women Affected by Armed Conflict

登壇者の田中稔子氏(右上)、崎浜空音氏(左上)、Naw Hser Hser氏(右下)、片岡ソフィヤ氏(左下)

2025年3月10日から21日まで、女性の地位委員会(Commission on the Status of Women, CSW) がNY国連本部にて開催されます。それと平行し、世界各地から大勢の女性の権利団体やアクティビストが集まるNGO CSWフォーラムも同時開催されます。

2025年のCSWのテーマは「Beijing+30 (北京行動綱領の採択30周年)」。また、今年は終戦80周年ならびに国連安保理決議1325号(紛争の予防・解決、平和構築、平和維持における女性の主体的、平等、全面的な参加することの重要性を強調)の採択25周年であることから、ヒューマンライツ・ナウは、戦争や武力紛争で影響を受けた女性たちの視点から考える平和構築をテーマにしたイベントを開催します。

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イベント概要

武力紛争・軍事占領における人権侵害は、民間人に大きな犠牲を強います。生きる権利が脅かされるだけでなく、少女や女性は性的暴力の標的にされる危険にも晒されるリスクが高く、その影響や被害は平和が訪れた後も続きます。本イベントでは、北京宣言と行動綱領採択30周年、国連安保理決議1325号採択25周年、そして第二次世界大戦終結80周年を記念し、戦後80年を経た今もなお原爆の後遺症に苦しむ女性たち、米軍基地のある沖縄で米兵による性暴力の脅威に晒されている女性たち、ウクライナやミャンマーなど現在も続く武力紛争の中にいる女性たちの置かれた現状に光を当てます。また、過去の教訓を共有することで、北京宣言の中核目標のひとつである 「すべての女性のための平和の進展 」の達成への道筋について考えます。

【開催日時】2025年3月12日(水)23:30(日本)/10:30 (NY・東海岸)

【開催方法】Zoomウェビナーによるオンライン開催

【参加費】無料

【参加方法】参加登録はこちらから

※登録を済ませると、登録に使用したメールアドレスに通知が届きます

【使用言語】英語のみ(通訳なし)

【登壇者プロフィール】(50音順)

片岡ソフィヤ氏

1993年に家族で来日して以来、日本を故郷としている。NPO法人日本ウクライナ友好協会(KRAIANY)の理事として、ウクライナの現状をより深く正確に理解するための活動を積極的に行っている。特に、負傷者のリハビリ支援や、救急車などの医療物資をウクライナに送るプロジェクトに力を入れている。

NPO法人KRAIANYは、日本とウクライナの文化の架け橋となる連帯と支援の光。ウクライナの文化、歴史、時事問題に対する日本国内での理解を深めることを使命としている。文化交流にとどまらず、困難な状況にあるウクライナを支援する人道的な活動にも積極的に取り組んでいる。ロシアの侵攻で被害を受けた人々へのリハビリ支援、必要不可欠な医療品や医療機器の送付、ウクライナで子どもたちが安全に教育プログラムを続けられるよう防空壕を建設するなどの取り組みも行っている。

崎岡空音氏

2002年沖縄県北谷町生まれ。慶應義塾大学法学部法律学科在籍。2021年度、2022年度に外務省TOFUプロジェクトに参加し2023年に訪米。2024年1月と11月に沖縄県主催トークキャラバンで玉城知事と登壇。2024年12月に開催された米兵による少女暴行事件に対する抗議と再発防止を求める沖縄県民大会でスピーチを行う。主に、沖縄戦や基地問題、選挙に関する情報をSNSで発信。

田中稔子氏

広島市東区在住の被爆者で、壁面七宝作家としても知られている。1945年8月6日、6歳のときに広島市牛田地区で爆心地から約2.3kmの場所で被爆。右腕や頭、首に火傷を負い、放射線の影響による健康被害にも苦しめられた。その後、戦後の困難を乗り越え、核兵器廃絶を訴える活動を続けている。ピースボートの地球一周航海にも複数回参加し、世界各地で講演を行うなど、核廃絶のメッセージを世界中に発信している。

Naw Hser Hser氏

ビルマ女性連盟 (Women’s League of Burma) 前事務局長。現在、ビルマ女性連盟の政治イニシアティブ・アドボカシー代表。ビルマ全国統一協議会(National Unity Consultative Council, NUCC)におけるビルマ女性連盟代表の一人でもある。また、母体であるカレン女性組織(Karen Women’s Organization, KWO)のメンバー・アドボカシー・ディレクターも務めているほか、2020-2023年にはアジア太平洋女性法開発会議(APWLD)の地域評議員も務めた。アジア太平洋緊急行動基金(Urgent Action Fund – the Asia Pacific)の諮問委員でもある。

2019年には、カレン民族同盟(KNU)の代表団として、21世紀パンロン和平会議に参加した。会議中、政治部門でNCA-EAOs代表団を率いて、ジェンダー平等と意思決定プロセスの全レベルにおける女性の参加を提唱した。2015年から2017年には、KNUの和平プロセス参加のための技術支援チームも務めた。

2008年にカレン女性組織(Karen Women’s Organization, KWO)に加わって以来、15年以上にわたり、人権、女性の権利、正義、説明責任、不処罰制度の廃止を提唱してきた。また、民族の平等と自決を提唱し、カレン州内だけでなく、国内、地域、国際レベルの政治プロセスにも参加してきた。その献身的な活動が認められ、2018年にファン財団 (phan foundation) からプドー・マーン・シャー・ラー・ファン・カレン・ヤング・リーダー賞を受賞した。

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【問い合わせ】maromi.martinez@hrn.or.jp