【イベント報告】10/22(土)「アジアン・アクティビスタ2016-世界を変えようとする女性たちー」を開催しました。

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国際人権NGOヒューマンライツ・ナウは2016年10月22日(土)、米軍兵士によるレイプ被害者でありながら、性犯罪防止と被害者への支援のために活動するキャサリン・ジェーン・フィッシャーさんをお招きして、「アジアン・アクティビスタ2016-世界を変えようとする女性たち-」を開催しました。

 

dscf6182同イベントは、今なお続く深刻な人権侵害の実態に正面から光をあて、人々のかけがえのない人権をまもるために、アジア地域で活躍する女性活動家を「アジアン・アクティビスタ」と呼び、その活動を応援するために、ヒューマンライツ・ナウが積み重ねてきた取り組みです。今年度は10年以上にわたって性暴力根絶のために日本で活動されてきたフィッシャーさんをアジアン・アクティビスタとして表彰しました。

 

 

第一部の基調講演でフィッシャーさんは、自身が受けた米兵によるレイプや神奈川県警によるセカンドレイプなど、性暴力根絶のために活動するきっかけとなった背景を、怒り・悲しみといった感情をこめて参加者に伝えました。また、日本社会の性犯罪に対する認識の低さ、沖縄で米兵による性暴力が続いていること、そして、日米地位協定によって加害者が裁かれないままでいるという問題点について指摘し、性暴力を根絶するためには、被害者が沈黙を破るのではく、社会が沈黙を破るべきだと力強いメッセージを送りました。

 

dscf6132第二部では、沖縄の被害に関わり続けてきた東京新聞論説委員の佐藤直子さん、HRNの申理事長をまじえてパネルディスカッションを行いました。佐藤さんは、戦後70年たった今でも、沖縄では性暴力が続いている実態を説明し、この問題に長年取り組んできた沖縄の女性たちの活動を紹介しました。さらに、沖縄の女性たちの活動は、常に日米地位協定が壁となって立ちはだかってきた事実、そして、究極的には米軍基地が沖縄に集中していることが原因だとして、沖縄における性暴力は構造的な問題として捉え、沖縄の人々とともに声を上げていくことが重要だと呼びかけました。

 

参加者の方々からも、「私も性暴力に無理解な社会に声をあげようと励まされた」、「話を聞いてるのがつらかったが、大切なことを聞くことができた」といった共感の声を頂きながら閉会となりました。

 

ヒューマンライツ・ナウでは、性別に関わらず存在する性暴力の問題、そして、構造的な問題としての沖縄の米軍基地による人権侵害について、声なき声を形にするために、今後も活動を続けてまいります。
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