カンボジアでは、政府に批判的な野党や人権擁護活動家に対する政治的暴力が続き、表現の自由、集会の自由、結社の自由といった基本的な人権が侵害され続けています。このため、野党や市民社会組織が自由に、そして、独立的に政治的主張を行うことが日増しに困難になっています。また、労働組合の活動を制約する労働組合法によって、労働者の結社の権利も保障されていません。
国際人権NGOヒューマンライツ・ナウは2016年8月18日、このように悪化するカンボジアの人権状況について、9月から開催される第33会期国連人権理事会にて決議を採択するよう各国国連代表部に要請する国際NGO共同声明に署名しましたので、全文紹介いたします。
日本語訳:20160818 カンボジアに関する国際NGO共同声明 【PDF】
英語原文:20160818 NGO Joint Statement on human rights situation in Cambodia 【PDF】
同声明に署名したNGOは以下のとおりです(順不同)。
International Federation for Human Rights (FIDH)
Asian Forum for Human Rights and Development (Forum-Asia)
Cambodian Center for Human Rights (CCHR)
Cambodian Human Rights and Development Association (ADHOC)
Cambodian League for the Promotion and Defense of Human Rights (LICADHO)
CIVICUS: World Alliance for Citizen Participation
Civil Rights Defenders
International Commission of Jurists
International Service for Human Rights
Human Rights Now
Human Rights Watch
World Organization Against Torture (OMCT)
国連人権理事会理事国及びオブザーバー国政府代表部の皆様、
2016年8月18日ジュネーブ
「人権理事会に対し、カンボジアの悪化する人権状況について必要な決議を採択することを要請する」
政府代表部の皆様、
私たち、国際NGO、地域NGO及びカンボジアを拠点とするNGOからなる署名者一同は、貴政府代表部に人権理事会第33会期(2016/9/13-9/30)において、カンボジアの悪化する人権状況について必要な決議の採択を推進することを要請します。
この決議には、人権理事会第32会期[1]で示された多くの国々の懸念に依拠し、カンボジアで今なお行われている組織的な人権侵害及び加害者の不処罰を強く非難すること、また、パリ和平協定[2]締結25周年、及び、2017年から2018年にかけて予定されている地方選挙及び総選挙を目前に控えた今、カンボジア政府に対し、同協定の本旨に沿った是正措置を早急に取るよう要求する内容が盛り込まれなければなりません。さらに、「カンボジアの人権状況」に関する国連特別報告者であるローナ・スミス氏(Rhona Smith)に対し、彼女と彼女の前任者によりなされたものを含め、多くの国連機関が発出した勧告[3]の履行状況を評価し、カンボジアで現在も行われている組織的な人権侵害を終わらせるための改善評価基準及び改革の優先分野を策定することを要請する点も盛り込むべきです。
カンボジアに関する国連特別報告者の任務は、第30会期において2年間延長されました。2年ごとに国別の決議を採択する慣行によって、当該国の状況は定期的に監視され、報告書が公表される重要な機会となっているほか、理事会の業務も効率化されました。しかし、カンボジアの重大な人権侵害状況を考慮すれば、理事会は、この慣行を理由に断固とした措置を取る責任を回避すべきではありません。
昨今のカンボジアの現状
私たちが、第30会期人権理事会に先立って、貴政府代表部及び他国の政府代表部に送付した声明にてカンボジアの人権状況について深い懸念を表明してから[4]、カンボジアが「政治的暴力をはじめとする組織的な人権侵害を定着させるだろう」[5]という私たちの懸念、そして、「カンボジアは最も危険な状況に近づきつつある」[6]とした国連特別報告者の警告は現実のものとなりました。
実際、2015年10月2日の人権理事会30/23決議[7]の採択以降、カンボジア政府は、表現の自由、平和的集会・結社の自由をさらに制約する措置を取り、野党勢力の実質的な政策決定過程への参加や政治活動を行う能力を制限し、市民社会組織が自由かつ独立して活動することを妨害しています。また、不当に人権及び基本的自由を制約する法律はいまだに効力を持っています。例えば、結社及びNGOに関する法律(LANGO)については、国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)が「国際人権法及び規範の水準からかけ離れており」、「カンボジアの市民社会の自由及び独立性を脅かしている」[8]と指摘しているように、カンボジア政府が「政治的中立」の概念に反すると決めつけ、市民社会組織の登録を恣意的に取り消すために利用するのではないかという懸念が強まっています。一方、結社の自由をさらに制約する労働組合法[9]が施行され、カンボジアの労働権保障は悪化の一途をたどっています。また、治安部隊は、日常的に平和的抗議を弾圧し続けています。ここ数か月の間に、人権擁護活動家、市民社会活動家、労働組合員及び野党勢力や彼らの支持者に対する弾圧は急増し、終わりが見えません。
2016年5月12日には、4名の国連特別報告者が、カンボジア政府に対し、「市民社会、人権擁護活動家、国会議員及び国連職員に対する攻撃をやめ、市民社会を保護し、基本的自由を尊重する実効的措置を取るよう」[10]に共同で要請しました。特別報告者らは、特に、カンボジアで最も歴史が古く、大きく、影響力のあるNGOであるCambodian Human Rights and Development Association(ADHOC:カンボジア人権開発協会)の役員4名と、現国家選挙管理委員会副事務局長である元職員の計5名が標的とされた事件を強調しました。同5名は、野党副代表のケム・ソカー氏(Kem Sokha)と不倫関係にあったと言われている女性に食費と交通費を正当に支給したことに関連して、政治的な意図を持って「証人に賄賂を渡した」という嫌疑をかけられ、司法調査及び未決拘禁に服しています。この5名の活動家の拘禁だけでなく、キャンペーンやSMS上で彼らを擁護する人々に対する脅迫や嫌がらせによって[11]、表現の自由は一層抑圧され、政府に対して批判的な人々を委縮させています。
2016年6月10日には、カンボジアの著名な政治批評家で、社会正義に関する活動家であるケム・レイ氏(Kem Ley)が、白昼堂々プノンペン中心部にあるコンビニエンスストアで射殺されました。事件を受けて、5名の国連特別報告者は、「ケム・レイ氏の殺害をめぐる状況は、彼が政府を批判し、メディアで統治体制や人権の懸案について日常的に発言していたことを考えると、強く懸念される」と述べました。また、彼の殺害は、「カンボジアの政治活動家や人権保護活動家が、より強い制約を受けている危機的状況を可視化したものであり、カンボジアの民主主義及び人権の追求に萎縮効果をもたらす」[12]と述べています。国連特別報告者らは、同事件について、「政府との繋がりのない独立した機関による即刻かつ公平で徹底した調査」を要請しましたが、いまだに実現していません。
これらの出来事は、カンボジア救国党(CNRP)のサム・ランシー党首(Sam Rainsy)と ケム・ソカー副党首が数多くの犯罪容疑をかけられることで、実質的な政治活動を妨害されるという、政治的緊張が高まった中で起こりました[13]。これに加え、人権擁護活動家を含む26人の政治犯[14]が現在カンボジアで拘束されています。フン・セン首相及びその他政府高官は、野党政治家、政治評論家及び市民社会組織のリーダーを「名誉棄損」を含む法的手続きを用いて脅迫しています。市民社会や独立的な批判表明に対する攻撃、そして、強まるメディアに対する嫌がらせによって政治的緊張は高まっており、2017年及び2018年に予定されている選挙の自由かつ公平な実施を脅かしています。
人権理事会の強力な対応のための文章案
カンボジアの急速に悪化する人権状況、パリ和平協定及び国連のカンボジアにおける取り組みの精神と目的に逆行する政府政策と行為を考慮し、人権理事会は、以下の内容を盛り込んだ決議を採択すべきです:
– 人権擁護活動家及び独立的な批判表明をする人々に対する脅迫及び攻撃;平和的集会、結社及び表現の自由への権利侵害;司法の独立の欠如;土地や住居に関する権利の侵害;女性及び先住民の権利の侵害;基本的民主主義諸原則及び制度の形骸化;及び現在も進行する人権侵害の加害者の不処罰を非難する[15]
– カンボジア政府に対し、これらの深刻な人権侵害を終結させ、国内・国際人権義務に則り、国連機構及び各機関から優先事項として指摘された主要な法的・制度的改革を履行することを勧奨する
– カンボジア当局に対し、基本的権利及び自由の行使に関連して恣意的に拘束・収監されているすべての活動家、人権擁護活動家及び野党政治家とその支持者を直ちに釈放し、関連するすべての起訴の取り下げを勧奨する
– カンボジア政府に対し、2015年10月の首相のボディーガードによる野党国会議員2名に対する暴行及び2016年6月の政治批評家ケム・レイ氏の殺害をはじめとする暴力事件について、即刻、実効的かつ公平で独立した調査を行い、加害者及びこれらの行為を教唆・幇助した者を公平な裁判の下で裁くことを要請する
– カンボジア政府に対し、結社及びNGOに関する法律(LANGO)、労働組合法及び電気通信法などの表現の自由、平和的集会及び結社の自由に関する国際法及び国際規範に反する法律を廃止、もしくは、国際規範に沿う形に改正し、これ以上他の国際基準に満たない立法を行わないことを要請する
– カンボジア政府に対し、司法の独立を侵し、国際的基準及びカンボジア憲法に違反する3つの「司法改革法」(裁判所構成法、裁判官・検察官の地位に関する法律、司法官職高等評議会の構成及び運営に関する法律)を改正することを要請する
– カンボジア政府に対し、現国連特別報告者及び前任の報告者、ならびに、条約履行監視機関、人権理事会のテーマ別の特別手続、普遍的定期的審査(UPR)、国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)及び国連事務総長をはじめとする国連機構及び国連各機関による勧告の履行のために、期限を定めた行動計画を策定することを要請する
– カンボジア政府に対し、カンボジア政府の国際的義務に従い、選挙プロセスの透明性及び信用性を確保し、予定されている総選挙及び地方選挙選挙が自由・公正で、透明性・信用性が保証され、包括的かつ平和的に実施されるための必要な条件を整備することを要請する。また、この点につき、政治空間を拡大し、インターネット上のものを含めた表現の自由、平和的集会及び結社の自由などの人権及び基本的自由を尊重することを勧奨する
– カンボジア政府に対し、人権の促進及び保護に関する国家機関の地位に関する原則(パリ原則)に基づき、独立し、十分な資源を持つ国家人権機関を設立することを要請する
– カンボジア政府に対し、「カンボジアの人権状況」に関する国連特別報告者ならびに国連機構及び国連各機関に十分協力することを要請する
– 「カンボジアの人権状況」に関する国連特別報告者に対し、彼女及び彼女の前任者によりなされたものを含め、多くの国連機関が発出した勧告の履行状況を評価し、カンボジアで現在も行われている組織的な人権侵害を終わらせるための改善評価基準及び改革の優先分野を策定することを要求する
– テーマ別特別手続のマンデートホルダーを「カンボジアの人権状況」に関する国連特別報告者と十分に協同できるよう招待する
–カンボジアの人権問題について、引き続き精力的に活動することを決定する
私たちはまた、貴政府代表部に対し、OHCHRカンボジア事務所の期限の更新のため、OHCHRとカンボジア政府の間で覚書(MoU)を締結することに支持を表明し、国連特別報告者、国連機構及び国連各機関、及び、OHCHRカンボジア事務所が相互補完的に活動することの重要性を強調することを要請します。
* * *
パリ和平協定締結から25年を迎える今、この決議によって、カンボジアの人々が正義、民主主義、人権及び法の支配を追求することを支援する国連の歴史的責任を再確認すべきです。2017年7月4日に行われる地方選挙を前に、同決議はカンボジアの状況を検証する最後の機会となります。そのため、人権理事会は、上記の懸念を強調し、カンボジア政府に対して是正措置を早急に取ることを要請する決議を採択することで、引き続きカンボジアの人権状況を監視し、関与する意図について明確にすべきです。
この喫緊の問題に対する貴政府代表部の関心に感謝致します。また、追加の情報が必要な場合は、いつでも提供致します。
署名者一同:
International Federation for Human Rights (FIDH)
Asian Forum for Human Rights and Development (Forum-Asia)
Cambodian Center for Human Rights (CCHR)
Cambodian Human Rights and Development Association (ADHOC)
Cambodian League for the Promotion and Defense of Human Rights (LICADHO)
CIVICUS: World Alliance for Citizen Participation
Civil Rights Defenders
International Commission of Jurists
International Service for Human Rights
Human Rights Now
Human Rights Watch
World Organization Against Torture (OMCT)
* * *
附録:その他参考文献
人権擁護活動家
– “Release detained human rights defenders and stop their harassment”, 21 July 2016:
– “Cambodia: Suspended sentences and subsequent release of Messrs. Sim Somnang, Tri Sovikea and San Mala”, 4 July 2016: www.fidh.org/en/issues/human-rights-defenders/cambodia-suspended-sentences-and-subsequent-release-of-messrs-sim
– “Cambodia: Ny Sokha, Nay Vanda, Yi Soksan, Lim Mony and Ny Chakrya denied bail”, 14 June 2016: www.fidh.org/en/issues/human-rights-defenders/cambodia-ny-sokha-nay-vanda-yi-soksan-lim-mony-and-ny-chakrya-denied
– “Civil Society Condemns Escalating Intimidation of Human Rights Defenders”, 10 May 2016: www.licadho-cambodia.org/pressrelease.php?perm=405
– “Cambodia: ICJ calls for halt to prosecutorial and judicial harassment of human rights defenders and political opponents”, 9 May 2016: www.icj.org/cambodia-icj-calls-for-halt-to-prosecutorial-and-judicial-harassment-of-human-rights-defenders-and-political-opponents/
– “New wave of arrests targeting human rights defenders threatens to destroy vibrant human rights community”, 9 May 2016: www.fidh.org/en/issues/human-rights-defenders/cambodia-new-wave-of-arrests-targeting-human-rights-defenders
– “Attacks and Threats Against Human Rights Defenders, 2013-2014”, December 2015: www.licadho-cambodia.org/reports.php?perm=211
– “Cambodia: immediately quash convictions of opposition activists for insurrection”, 22 July 2015: www.icj.org/cambodia-immediately-quash-convictions-of-opposition-activists-for-insurrection/
表現の自由、平和的集会及び結社の自由
– “Dragged and Beaten: The Cambodian Government’s Role in the October 2015 Attack on Opposition Politicians”, 26 May 2016: www.hrw.org/report/2016/05/26/dragged-and-beaten/cambodian-governments-role-october-2015-attack-opposition
– “Cambodia: Human rights in peril amidst unlawful campaign against political opposition and human rights workers”, 3 May 2016: www.amnesty.org/en/documents/asa23/3954/2016/en/
– “New Law on Telecommunications: A Legislative Attack on Individuals’ Rights and Freedoms”, 31 March 2016: www.licadho-cambodia.org/pressrelease.php?perm=401
– “Cambodia: the ICJ condemns Senate’s approval of draft Law on Associations and NGOs”, 24 July 2015: www.icj.org/cambodia-the-icj-condemns-senates-approval-of-draft-law-on-associations-and-ngos/
–
– “Cambodia: Quash ‘insurrection’ ruling against opposition activists following unfair trial”, 21 July 2015: www.amnesty.org/en/latest/news/2015/07/cambodia-quash-insurrection-ruling-against-opposition-activists-following-unfair-trial/
– “Cambodia: Taking to the Streets: Freedom of Peaceful Assembly in Cambodia”, 5 June 2015: www.amnesty.org/en/documents/asa23/1506/2015/en/
– “Going Offline? The Threat to Cambodia’s Newfound Internet Freedoms”, May 2015: www.licadho-cambodia.org/reports.php?perm=205
– “Legal Analysis of Cambodia’s Draft Law on Unions of Enterprises”, September 2014: www.licadho-cambodia.org/reports.php?perm=199
政治的暴力と依然続く不処罰
– “Cambodia: Killing of Kem Ley adds grave concern to the deteriorating human rights situation”, 13 July 2016: www.fidh.org/en/issues/human-rights-defenders/cambodia-killing-of-kem-ley-adds-grave-concern-to-the-deteriorating
– “Cambodia: Kem Ley’s killing demands immediate credible and impartial investigation”, 13 July 2016: www.icj.org/cambodia-kem-leys-killing-demands-immediate-credible-and-impartial-investigation/
– “Cambodian civil society condemns outrageous murder of political analyst Kem Ley”, 11 July 2016: cchrcambodia.org/index_old.php?title=Cambodian-Civil-Society-Condemns-Outrageous-Murder-of-Political-Analyst-Kem-Ley&url=media/media.php&p=press_detail.php&prid=625&id=5&lang=eng
– “30 Years of Hun Sen: Violence, Repression, and Corruption in Cambodia”, 12 January 2015: www.hrw.org/report/2015/01/12/30-years-hun-sen/violence-repression-and-corruption-cambodia
司法の独立の欠如
– “Cambodia: ICJ condemns new draft laws that infringe on judicial independence”, 8 July 2014: www.icj.org/cambodia-icj-condemns-new-draft-laws-that-infringe-on-judicial-independence/
女性及び先住民族の権利
– “UN expert urges Cambodia to strengthen protection of women and indigenous peoples’ rights”, 1 April 2016: www.ohchr.org/EN/NewsEvents/Pages/DisplayNews.aspx?NewsID=18552&LangID=E
土地及び住居に関する権利の侵害
– “Koh Kong Land Communities Deliver Petitions in Phnom Penh”, 4 August 2016: www.licadho-cambodia.org/flashnews.php?perm=183
– “CSOs condemn the unfair conviction of Mother Nature activists San Mala, Try Sovikea and Sim Somnang”, 1 July 2016: cchrcambodia.org/index_old.php?title=-CSOs-condemn-the-unfair-conviction-of-Mother-Nature-activists-San-Mala-Try-Sovikea-and-Sim-Somnang&url=media/media.php&p=press_detail.php&prid=623&id=5&lang=eng
– “Cambodia: Retrial and renewed sentencing of Yorm Bopha”, 30 June 2016: www.omct.org/human-rights-defenders/urgent-interventions/cambodia/2016/06/d23829/
– “Cambodia: Sentencing of Mr. Ven Vorn, environmental activist and indigenous community leader”, 10 March 2016: www.omct.org/human-rights-defenders/urgent-interventions/cambodia/2016/03/d23660/
[1] 人権理事会第32会期(2016/6/1-7/1)では、多くの国々からカンボジアで社会活動家に対する攻撃が過激化していることや、カンボジアの政治的抑圧状況について懸念が示された。参照として、NGO共同声明, “UN Human Rights Council Puts Cambodia on Notice”: www.forum-asia.org/?p=21182
[2] 1991年10月23日にパリで締結された「カンボジア紛争の包括的政治解決に関する協定」は、人権や法の支配に基づいて、民主的で公平なカンボジアの構築のためのプロセスを規定している。
[3] 条約履行監視機関、人権理事会のテーマ別の特別手続、普遍的定期的審査(UPR)、国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)及び国連事務総長による報告も含む。
[4] www.fidh.org/IMG/pdf/cambodia_letter_hrc_30-1.pdf 参照。
[5] 同上、pp.1。.
[6] www.ohchr.org/EN/NewsEvents/Pages/DisplayNews.aspx?NewsID=16795&LangID=E 参照。Rhona Smith氏は、カンボジアへの公式訪問の最終日やその他の機会で懸念を表明している。
[7] “Advisory services and technical assistance for Cambodia,” 下記ウェブサイトから取得可能; ap.ohchr.org/documents/dpage_e.aspx?si=A/HRC/RES/30/23
[8] www.ohchr.org/EN/NewsEvents/Pages/DisplayNews.aspx?NewsID=16263&LangID=E
[9] www.ohchr.org/EN/NewsEvents/Pages/DisplayNews.aspx?NewsID=16263&LangID=E
[10] www.ohchr.org/EN/NewsEvents/Pages/DisplayNews.aspx?NewsID=19954&LangID=E 現在、カンボジア政府とフン・セン首相は、前例のない試みとして、OHCHRのカンボジア人スタッフを犯罪の共犯者として訴追している。今回の事件も含め、国連職員は外交特権を享受するという国連高官の言及にもかかわらず、同スタッフは逮捕を逃れるため、プノンペンにある国連機関の敷地内に留まることを余儀なくされた。
[11] 例えば、freethe5kh.net/、www.licadho-cambodia.org/political_prisoners/ 参照。
[12] www.ohchr.org/EN/NewsEvents/Pages/DisplayNews.aspx?NewsID=20264&LangID=E
[13] サム・ランシー氏は政治的意図がある容疑による逮捕を避けるため逃亡生活を続けている一方、ケム・ソカー氏は上記の不倫問題に関わる事件について政府から脅迫を受け、現在でも隠遁生活を余儀なくされている。
[14] www.licadho-cambodia.org/political_prisoners/
[15] その他参考文献を参照。