ヒューマンライツ・ナウ等NGOの呼びかけに応えて昨年11月に
来日し、福島原発事故後の人権状況を調査した、国連「健康に
対する権利」に関する特別報告者のアナンド・グローバー氏が、
5月27日から開催される国連人権理事会で、福島等調査に関する
報告を発表することが決まりました。
国連から公表されているスケジュールによれば、グローバー氏は、
5月27日(現地時間)の人権理事会初日の午後に福島に関する調査
報告を予定しています(ただし、理事会のスケジュールの都合に
より、審議がずれ込んで、翌日28日になる可能性もあります)。
ヒューマンライツ・ナウではこの機会に代表をジュネーブに派遣、
人権理事会の討議に加わる予定です。
また、5月28日午後4時より、国連欧州本部において、アナンド・
グローバー氏をメインスピーカーとし、井戸川克隆元双葉町長や
日本の市民団体、欧州の専門家等をパネリストとする、サイド
イベントを企画しています(主催:ヒューマンライツ・ナウ
共催:フォーラムアジア・反差別国際運動など)。
特別報告者アナンド・グローバー氏の昨年の調査後の記者会見では、
日本における施策が十分でないことが指摘され、子どもや女性等の
参加による政策の策定、現行の健康調査も改善、1ミリシーベルト
以下で生活する権利を人々が有することとその権利を確保するため
の補償・支援等の措置、支援立法を早急に実施すること等が勧告
されました。
今回は正式な報告が公表されることとなりますので、ヒューマン
ライツ・ナウとしては、その普及を努めるとともに、市民社会の
皆様と連携し、適切な勧告についてその実施に努めていきたいと
考えています。
当日の国連人権理事会の模様については、国連のビデオ中継等が
インターネットにて予定されていますので、皆様には是非ご注目
いただきますよう、よろしくお願いいたします。
ヒューマンライツ・ナウ事務局