ヒューマンライツ・ナウ(HRN)は、第43回国連人権理事会に「ミャンマー政府は国際司法裁判所(ICJ)の命令に従い、ミャンマー政府軍・保安隊によって引き起こされた虐殺に対して責任を負う必要がある」と、文書声明を提出した。会議は2020年2月24日〜3月20日、ジュネーブで開催予定である。
ヒューマンライツ・ナウは、ミャンマー政府によるロヒンギャや他の民族グループに対して行われてきた大量虐殺への免責を、重大な懸念として文書声明で表明した。この声明のなかでHRNはジェノサイド条約第3条違反の防止や関係証拠の保存、また、国際刑事裁判所(ICC)や他の国際的に行われる説明責任の取り組みに協力するとともに、ミャンマー政府が国際司法裁判所(ICJ)の予備調査命令に従うことを要求した。
ロヒンギャ難民の権利の保障、市民権の取得、またミャンマー政府軍による暴力行為が将来において再発しないことを含め、ロヒンギャ難民が自発的かつ持続可能な自主帰還をできる条件を、同国政府は整える必要がある。また、日本政府による声明がミャンマー政府に反対する申し立てから弁護し、ミャンマー政府による説明責任を更に免れさせ違反を助長するとして、本声明はこのような日本政府の宥和政策への注目を呼びかけた。HRNは日本政府を含め国際社会に対し、ロヒンギャや他のグループに対する暴力行為を認識し、国際司法裁判所・国際的な説明責任の取り組みに従い協力するようミャンマー政府に圧力をかけるための措置をとるよう求めた。
声明の全文は以下で参照することができます。また、以下のリンクより声明のPDFをダウンロードすることができます。 HRN_Myanmar_Written_Statement_4488_A_HRC_43_NGO_Sub_En.pdf