【世界の人権・ミャンマー(*)】2007/04/25 国連人権専門家がミャンマーの人権の守り手への暴力に懸念を表明

(*)HRNでは基本的には「ビルマ」の呼称を使用しつつ、国連ニュースや国連関係文書の翻訳・紹介の際には、原文の用法に従い「ミャンマー」と表記しています。

 

(2007年4月25日)

ふたりの独立国連人権専門家が今日、先週ミャンマーで起きた人権の守り手(人権擁護活動家、human rights defender)に対する暴力事件について深い懸念を表し、同政府当局に徹底的な捜査を行うよう訴える声明を公表した。

 報道によると、2名の人権擁護活動家が、かつての首都ヤンゴンから北西へ100キロにあるヒンタダ町オアクポン村で、4月18日、大人数のグループに襲われて殴打された。

 ミャンマーの人権に関する特別報告者パウロ・セルジオ・ピニェイロ氏と、人権の守り手に関する事務総長特別代表ヒナ・ジラニ氏は、ジュネーブで共同声明を発表し、「残忍な襲撃について深い懸念」を表明した。

 声明はさらに次のように述べる。両氏が受け取った報告によると、「この事件は暴力の程度が甚だしいこと、被害者保護のための地元の警察による介入がなかったことが際立った点である。そのことは2003年デパインでの悲劇的な事件が起きた状況を連想させる。」

 2003年5月デパインでの暴力事件で、野党国民民主連盟(NLD)の党員が殺され、何十人もの党員が逮捕され拘留された。この事件は同年、国連総会の委員会でピニェイロ氏によって報告され、「人権の分野における後退」と伝えられた。

 本日の声明でピニェイロ氏とジラニ氏はミャンマー政府に対して、「人権の守り手を保護し、ミャンマー国民が基本的な自由を平和に行使できることを保障するために、必要なすべての方策を取るよう」求めた。

“UN experts concerned at attack against human rights defenders in Myanmar” http://www.un.org/apps/news/story.asp?NewsID=22345