【活動報告】非民主的なミャンマー(ビルマ)総選挙に対する抗議集会のアピール

ミャンマー(ビルマ)では、11月7日に軍政による総選挙の実施が予定されていますが、

この総選挙は民主化勢力が排除され、投票の自由が著しく制約された下で強行されようとしています。

10月27日、ヒューマンライツ・ナウは非民主的なミャンマー(ビルマ)総選挙に抗議するNGO共同行動に参加しました。

主催者の発表で400人が集まり、大きく成功いたしました。
当日の様子は、TBS News などの報道機関で報道されました。
「2010年10月27日来月、ミャンマーの軍事政権が20年ぶりに実施する総選挙が不公正だと訴える
在日ミャンマー人らおよそ250人が27日、都内でデモを行いました。」
当日採択されましたアピールは以下の通りです。

 

◆非民主的なミャンマー(ビルマ)総選挙に対する抗議集会のアピール◆

ミャンマー(ビルマ)の軍事政権は、今年11月7日に、一方的で不当な総選挙を実施し、
「民主化へのロードマップ」を進める、と国際社会に対してアピールしています。

しかし、こうした見せかけの「民主化プロセス」の一方で、

国内には表現、結社、報道の自由など基本的人権がほとんど存在せず、

アウンサンス-チーさんを含む2,100名以上の政治囚は未だ囚われの身となっています。

少数民族居住地域では、国軍による凄惨な人権侵害が続発し、
これは「人道に対する罪」であると指摘されています。

在日ミャンマー(ビルマ)人2010年総選挙ボイコット委員会(EBC)をはじめとする在日ミャンマー(ビルマ)人たちは、

 

①今回の選挙の根拠となる2008年憲法や選挙関連法があまりにも非民主的な内容であること、

 

②表現、結社、報道など基本的な人権が守られていないこと、

 

③多数の政治囚が釈放されていないこと、

 

④アウンサンスーチーさんを含む民主化勢力、少数民族代表、軍政間の実質的対話が全くなされていないことなどの理由から、

 

この選挙のボイコットを決意し、呼び掛けています。

私たち、ミャンマー(ビルマ)の人権状況の改善や民主化を願う日本の各団体は、

こうした在日ミャンマー(ビルマ)人たちの呼びかけを深く理解しつつ、

在日ミャンマー(ビルマ)人団体と連帯して、非民主的なミャンマー(ビルマ)総選挙に対して抗議すると共に、

日本政府に対して、以下の三点を強く要請します。

 

(1)一連の選挙プロセスが、不当で、国際基準に合致しないものであり、日本政府としてこの選挙結果をそのまま受け入れることはできない旨をミャンマー(ビルマ)軍事政権に確実に伝えること。

(2)2,100名以上にも及ぶ政治囚を即時・無条件に釈放するよう、重ねて軍事政権に求めること。

(3)「人道に対する罪」に該当する、といわれる少数民族居住地域での過酷な人権侵害を調査する国連調査団派遣への支持を国際社会に対してただちに表明すること。

私たちは、重ねて強く訴えます。

11月7日の総選挙を通じた「見せかけの民主化プロセス」を、あたかも真の民主化であるかのように受け入れ、

これを歓迎するかのようなメッセージを日本政府が発することは、逆にミャンマー(ビルマ)の民主化をさらに遠のかせるに違いありません。

 

なおHRNはボイコットを支持する立場はとっておりません。投票行動を決めるのは主権者であると考えています

 

2010年10月27日

 

 ビルマ人2010年総選挙ボイコット委員会
 ビルマ日本事務所
(特活)ヒューマンライツ・ナウ
連合
ビルマ市民フォーラム
ビルマ情報ネットワーク