【世界の人権・カンボジア】2007/11/12 元外務大臣が、国連支援のカンボジア裁判所に戦争犯罪で送致 

(2007年11月12日)


 30年前の大量殺害その他の罪に問われているクメール・ルージュ幹部らを裁くカンボジアの国連支援の法廷は、本日、この国の元外務大臣とその妻が逮捕され、司法捜査(予審)のために裁判官送致されたと発表した。

 イエン・サリは、1970年代後半にクメール・ルージュ政権の下で外務大臣であり、その妻イエン・ティリは社会問題大臣を務めたが、カンボジア裁判所特別法廷(ECCC)の共同捜査判事(予審判事)によって発行された令状を受けて、逮捕された。

 イエン・サリの容疑は人道に対する罪と戦争犯罪であり、他方、イエン・ティリの容疑は人道に対する罪であると、ECCCはその声明の中で述べ、また、二人は首都プノンペンの同裁判所施設に連行されていると述べている。

この夫婦は、ECCCの捜査判事による司法捜査の3番目と4番目の対象者であり、ヌオン・チア(通称ブラザー・ナンバー2)、カン・ケック・イウ(通称ドゥック)に続くものである。

 ECCCは、国連とカンボジアによって署名された合意書の下で、独立の裁判所として設置され、カンボジア人のスタッフ・判事らと、外国人との混合で運営される。1975年4月17日から1979年1月6日までの、カンボジア法および国際法上の犯罪・重大な違反について、もっとも責任があるとみられている者たちを裁くことを任務としている。

“Ex-foreign minister charged with war crimes by UN-backed Cambodia court”
http://www.un.org/apps/news/story.asp?NewsID=24622&Cr=cambodia&Cr1=