【世界の人権・カンボジア】2008/02/04 クメール・ルージュの被害者が国連支援の法廷に参加した「歴史的な日」

200824日 ニューヨーク)

 クメール・ルージュ統治下で被害を受けたカンボジア人は、本日、初めて、同派の指導者らを裁く国連支援の法廷に参加した。

 

 その弁護士を通じた被害者らの参加を、同法廷の被害者ユニットは「国際刑事法における歴史的な日」と表現した。

 

 「これまで、戦争犯罪、人道に対する罪、あるいは虐殺(ジェノサイド)を追及することを任務とした国際法廷や混合法廷の中で、被害者を民事当事者(civil parties)として、手続き的に完全な権利を与えて参加させたものはなかった。」とカンボジア裁判所特別法廷(ECCC)の被害者ユニットは述べた。

 

同法廷の規則によれば、クメール・ルージュの統治下で実行された犯罪の被害者は、捜査への参加、弁護士による代理、証人喚問権、被告人に対する質問権、彼らが受けた被害に対する補償措置を求める権利といった様々な権利を有する民事当事者として、同裁判所の手続において積極的な役割を果たすことができる。

 

元クメール・ルージュ指導者のヌオン・チア(別名ブラザー・ナンバー2)の勾留について、彼が行った異議申立てに関する本日の審理期日は、弁護人の要求を受けて、次回に続行となった。審理再開の日に関する裁判所の決定は、26日に公表される。

 

ヌオン・チアは、1970年代後半に民間人の殺人、拷問、奴隷化を計画し、命令したとの被疑事実による訴追にさらされている。

 

国連とカンボジアによって署名された協定に基づいて、同特別法廷(ECCC)は、カンボジア人のスタッフ及び判事と、外国人職員とで混成される中立の裁判所として設置された。同裁判所は、1975417日から197916日の間に行われたカンボジア法及び国際法上の犯罪及び重大な違反について最も責任があると認められる者たちを裁くよう任じられている。

 

“KHMER ROUGE VICTIMS PARTICIPATE IN ‘HISTORIC DAY’ AT UN-BACKED TRIBUNAL”

 http://www.un.org/apps/news/storyAr.asp?NewsID=25505&Cr=cambodia&Cr1=