国際人権NGOヒューマンライツ・ナウでは、2016年10月13日、ファーストリテイリング株式会社(FR社)のカンボジア国内製造請負工場における労働者の不当解雇についてNGO共同記者会見と店頭呼びかけ行動を実施しましたが、それを受けて、FR社が10月19日付でプレスリリースを発表しましたので、以下、ご紹介します。
ヒューマンライツ・ナウでは、今後、FR社がカンボジア製造請負工場の労働者の人権を保障するとともに、サプライチェーン全体における人権の尊重をさらに促進するよう、引き続きモニタリングしてまいります。
2016.10.19
カンボジアのユニクロ取引先工場における労働争議について
10月14日付の一部新聞報道にあります通り、ユニクロの一部商品の生産を委託するカンボジアの縫製工場Zhong Yin (Cambodia) B Textile Co., Ltd.において、昨年より工場と一部従業員との間で労働争議が発生していました。弊社は、本年1月に問題を把握して以降、工場に対して従業員との話し合いによる和解の実現を強く求めてきましたが、問題が長期化したことを受け、本年8月以降、当該工場での生産を停止し、和解の早期実現をさらに強く要請してまいりました。このたび、工場側と従業員側との話し合いにより、解雇された工場従業員の再雇用が確定し、和解に合意したことを確認いたしました。
弊社は、サプライチェーン全体における人権の尊重と、適正な労働環境の維持を最優先課題のひとつと位置づけ、企業の社会的責任(CSR)の取り組みを積極的に推進しています。取引先工場向けに定めた行動規範「ファーストリテイリンググループ 生産パートナー向けコードオブコンダクト」でも、商品生産の過程における適切な労働環境と持続可能性の実現を重視すること、組合結成の自由を尊重すること、などを明記し、すべての取引先工場にその遵守を求めています。
弊社は、今後もすべての取引先工場について、人権の尊重と適切な労働環境の維持に向けた働きかけを行ってまいります。