▼ミャンマー(ビルマ)の人権は今―
2007 年、ミャンマー(ビルマ)で、民主化と自由を求めて毎日大規模なデモ行進を繰り返した僧侶や市民たちが、軍事政権によって武力で弾圧される、という衝撃的な出来事が報道され、私たちは、改めて、ミャンマー(ビルマ)のひとびとの人権がいかに抑圧されているかを知ることになりました。2008年には、サイクロンがミャンマー(ビルマ)を襲ったのに、海外からの支援物資が軍事政権に足止めされ、被災者に届かないという状況に心を痛めた方も少なくないことでしょう。ヒューマンライツ・ナウ(以下HRN)はこのような状況下のミャンマー(ビルマ)に人権の種をまき、若者のエンパワーメントを支援しようと、「みらいの法律家基金」を立ち上げました。
▼ピース・ロー・アカデミー
2007年3月、ミャンマー(ビルマ)の民主化を求める法律家がつくる「ビルマ法律家協会」の事務局長アウン・トゥー氏が来日し、この協会が主催している「ピース・ロー・アカデミー」というロースクールの支援を日本社会に要請しました。ピース・ロー・アカデミーは、ロースクールと言っても、日本のように資格を取る前段階となる学校ではなく、2年コースで国際人権法、比較憲法、民主主義の理念等の教育を行っている機関です。そこでは、長年続いている軍事政権下でまともに人権教育や民主主義教育を受けてこられなかった少数民族出身の若者たちが勉強しています。彼らの多くは、「法律」という言葉も「人権」という言葉もそこへ来るまでほとんど聞いたことがないというのです。
▼「民主的なビルマをつくりたい―」
デモ行進が高揚した2007年9月、HRNの代表団は、ミャンマー(ビルマ)国境を訪問し、「ピース・ロー・アカデミー」の学生たちが勉強する姿を視察しましたが、学生たちは「民主的なビルマをつくりたい」という強い想いをもっており、授業を受ける一人一人の眼差しにはきらきら輝くものがありました。
彼らは、ここを卒業すれば人権活動家として、ミャンマー(ビルマ)の民主化、新憲法の起草などに関わっていくまさにミャンマー(ビルマ)の希望です。
▼教育の継続を!
このピース・ロー・アカデミーは、これまでデンマーク政府やアメリカの大学教授からの資金援助を受けて運営をしてきましたが、資金援助が止まり、2007年12月に学校は閉鎖されてしまいました。
日本国政府は、デンマークの約20倍の資金をミャンマー(ビルマ)に送り込んでいますが、この資金が彼らのために流れることはありません。
そこでHRNは、同じアジアの人権法律家としてその再開を支援したいと「ビルマ・みらいの法律家基金」を設立しました。「遠い夜明け」ともいえるミャンマー(ビルマ)の民主化ですが、本当にそれを実現していくためには、将来を担う若者たちが一人でも多く人権について教育を受け、他の国の例を知り、人権や民主主義の理解を深めて、法律家や民主化のためのリーダーに成長していくことが必要だと私たちは思います。日本からもそんな、未来に向けた「人権の種まき」を応援していきたいです。
「みらいの法律家基金」にご寄付いただいた資金は、ピース・ロー・アカデミーの家賃・光熱費等の運営費及び支援の具体化のためにHRNスタッフが現地調査に行く活動費のみあてられます。
みなさまにこの事態にご理解を頂き、一人でも多くのサポートを頂きたいと願っております。
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■「 ビルマ・みらいの法律家基金 」への寄付の方法■
お近くの郵便局よりお振込みください。(新しく専用口座を開設しました)
郵便振替口座
口座番号:00160-1-429367
口座名称(漢字):ヒューマンライツ・ナウ みらいの法律家
口座名称(カナ):ヒューマンライツ ナウ ミライノホウリツカ(スペースは不要です)
※銀行等からの振込口座はこちらになります。
銀行名:ゆうちょ銀行 金融機関コード:0099
店 名:〇一九店(ゼロイチキユウ店) 店番:019
口座番号:(当座)0429367
口座名称:ヒューマンライツ ナウ ミライノホウリツカ
▼2009年2月、ビルマ「みらいの法律学校」がついに再開しました!http://hrn.or.jp/activity/1451/