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ごく普通の若者が対テロ戦争に巻き込まれ、2年以上にも及ぶ米軍グアンタナモ基地での収容生活を強いられた――。
『グアンタナモ、僕達が見た真実』(映画公式サイトhttp://www.guantanamo.jp/)は、この衝撃の事件を徹底したインタビューを通して再現、2006年ベルリン映画祭で銀熊賞(監督賞)を受賞した映画です。
ヒューマンライツ・ナウは、このたび、アムネスティと共催で、映画の試写会とパネルディスカッションを開催しました。
【プログラム】
第一部 『グアンタナモ、僕達が見た真実』試写会
14:30 開映(96分)
16:06 試写終了、休憩
第二部 パネルディスカッション
16:20 グアンタナモからの手紙(朗読)
16:25 パネル・ディスカッション
パネリスト:ローヘル・アフマドさん、シャフィク・レスルさん、石合力さん/司会:東澤靖さん
17:50 主催団体ヒューマンライツ・ナウ、アムネスティからのご挨拶
【パネリスト・司会者プロフィール】
◆ローヘル・アフマドさん(25歳)
◆シャフィク・レスさん(29歳)
ともに、イギリス、バーミンガムのそばの町ティプトンで暮らす。2001年10月、二人は友人アシフの結婚式に出席するため、パキスタンに行き、結婚式までの数日間隣国の状況を見ようとアフガニスタンへ。そこで米国のアフガン侵攻による戦いに巻き込まれ、拘束。テロリスト容疑者として米軍基地グアンタナモに送られた。2005年3月にイギリスへ送還され解放された。
◆石合力(いしあい つとむ)さん
朝日新聞外報部次長。社会部などを経て中東・アフリカ・ワシントン特派員としてパレスチナ紛争、コソボ紛争、イラクなどを現地取材。バグダッドにはフセイン政権下のほか、イラク戦争後の2004年にも訪問した。 2006年1月、キューバの米グアンタナモ基地を取材。
◆東澤靖(ひがしざわ やすし)さん
弁護士。国際刑事弁護士会(ICB)理事。明治学院大学法科大学院教授。ヒューマンライツ・ナウ理事。自由人権協会前事務局長。日本弁護士連合会国際人権問題委員会前事務局長。主な関連著作は、「アメリカ発グローバル化時代の人権」、「『正義』の再構築に向けて―国際刑事裁判所の可能性と市民社会の役割」「入門国際刑事裁判所~紛争化の暴力をどう裁くのか」等。
当日は、約300席の会場は満席に近く盛況でした。
パネルディスカッションでは、実際に被害体験をしたお二人の生々しいお話、グアンタナモ基地を取材された石合さんによる様々な問題点の指摘、参加者の質問票をもとにした東澤さんのお二人への鋭い質問など、大変充実した内容でした。会場内のロビーには、現在もグアンタナモ収容所に収容されている人たちの顔写真や、アムネスティが全世界で展開したグアンタナモ基地閉鎖のためのアクションの様子などが展示され、企画終了後ローヘルさん、シャフィクさんも展示に見入っていました。
お二人が参加者に対するメッセージとして、「現在でも、まだ多くの人がグアンタナモ基地に収容され、自分たちと同じ、あるいはそれ以上に酷い目にあっている。この現状を変えるために、みなさんもぜひ、自分の政府に働きかけをしてほしい。」と話していました。