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ごく普通の若者が対テロ戦争に巻き込まれ、2年以上にも及ぶ米軍グアンタナモ基地での収容生活を強いられた――。『グアンタナモ、僕達が見た真実』は、この衝撃の事件を徹底したインタビューを通して再現、2006年ベルリン映画祭で銀熊賞(監督賞)を受賞した映画です。
ヒューマンライツ・ナウは、このたび、アムネスティと共催で、映画のモデルとなった二人の若者、ローヘルさんとシャフィクさんをお招きして囲む会を開催しました。
2007年1月12日(金)18:30~
青山学院大学にて グアンタナモの被害体験を語る~「ローヘルさんとシャフィークさんを囲む会」
当日は、60名を越える参加者で立ち見の方も出るほどの盛況の中、HRN事務局長の伊藤和子弁護士から、グアンタナモ収容所の問題点、現状などについてパワーポイントを使った説明がされたあと、映画のダイジェスト版が上映され、その後お二人が来場しました。
ローヘル・アフマドさん(25歳)とシャフィーク・レスルさん(29歳)は、ともにイギリス、バーミンガムの近くの町ティプトンで暮らしており、2001年10月に友人アシフの結婚式に出席するためパキスタンを訪れました。結婚式までの数日間、隣国の状況を見ようと国境を越えてアフガニスタンに入国したところ、米国のアフガン侵攻による戦いに巻き込まれて拘束、テロリスト容疑者として米軍基地グアンタナモに送られてしまいます。2年以上にも及ぶ拘束ののち、解放されてイギリスに送還されました。
お二人から、パキスタンからアフガニスタンに入った経緯、米軍に拘束されたときの状況、グアンタナモ基地での過酷な尋問や拷問の状況などについて、体験者ならではの迫力あるお話をお聞きしたのち、会場の参加者による質疑応答がなされました。
グアンタナモ基地での収容体験の前後では、どのような変化があったか、という質問に対して、ローヘルさんは「人間の命の尊さを知った。人は人であるというだけで、人種、宗教にかかわらず、等しく尊い存在であり、尊重されなくてはならないと感じた。また、これまで政治や世の中のできごとについてあまり関心がなかったけれど、政治的なことに関心を持つようになった」、シャフィークさんは、「以前は、ニュースの報道などをそのまま信じていたが、メディアの報道や政治家の発言などの内容について懐疑的・批判的に受け止めるようになった。というのも、実際にグアンタナモで拘束されて、グアンタナモについての報道や政治家の発言がいかに事実と異なっているかがわかったからだ。」と答えていました。
また、お二人が、「今でもたくさんの人がグアンタナモに収容されたままひどい状況におかれている。自分たちは、その人たちのためにも、グアンタナモで起きていることについて多くの人に知らせていく使命がある」とおっしゃっていたのが印象的でした。
*映画は、2007年1月シャンテシネほか全国順次公開予定!
『グアンタナモ、僕達が見た真実』公式サイト http://www.guantanamo.jp/