【イベント報告】6/21(火)「ビジネスと人権セミナー:企業のグッドプラクティスとは」を開催しました。

国際人権NGOヒューマンライツ・ナウは2016年6月21日、中国などの海外拠点で労働環境改善に取り組んでこられた富士ゼロックスの渡辺美紀氏、また、長く企業の社会的責任(CSR)と内部統制に取り組んでこられた齊藤誠氏をゲストスピーカーにお招きし、「ビジネスと人権セミナー:企業のグッドプラクティスとは」を開催しました。

同セミナーでは、企業の海外進出に伴い、進出先の生産拠点等、サプライチェーンの末端では、労働者や地域住民に対する深刻な人権侵害や環境汚染などの問題について、富士ゼロックス様の事例を参考に、企業による人権保護の課題や今後の可能性、企業のグッドプラクティスの在り方について議論しました。

特に、2011年には、国連において「企業と人権に関する指導原則(ラギー原則)」が採択され、2015年のエルマウ・サミットは、G7が「責任あるサプライチェーン」を促進することを約束し、「ラギー原則」への強い支持を表明するなど、ラギー原則の実施は国際的に非常に重要な課題となっています。

渡辺氏は、そうしたトレンドを踏まえて、富士ゼロックス社の中国での取り組みを紹介し、企業関係者など参加者の方々の高い関心を引いていました。

ヒューマンライツ・ナウでは、アジア地域に進出する多国籍企業に対し、国際基準に基づき、人権侵害状況の改善を実現するように求め、積極的な社会貢献ができるよう啓発・調査を行ってきました。また、同時に、重要なステークホルダーである消費者に対しても、労働者の置かれている環境について知ってもらいたいという思いから様々なキャンペーンを展開してきました。今後も、ビジネスと人権を非常に重要な人権課題として取り組んでいきますので、ご支援のほどよろしくお願いします。

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20160721 斉藤先生アップ 20160721 渡辺さんアップ 20160721 全体20160721 ディスカッション