2021年4月1日
記者会見のお知らせ
「ウイグル自治区における強制労働と日系企業の関係性及びその責任」
報道機関各位
東京に本拠を置く国際人権NGOヒューマンライツ・ナウ(HRN)は、日本ウイグル協会とともに、オーストラリアのシンクタンク、オーストラリア戦略政策研究所による報告書「売り物のウイグル人–新疆地区を越えての『再教育』、強制労働と監視」にて強制労働との関連性を指摘された日本企業に対して、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づく対応を求めて参りました。
この度、2020年12月21日に送付したフォローアップ調査に対する回答を受け、日本企業に対する声明を発表致しますので、下記のとおり記者会見を開催致します。
記
日時:2021年4月8日(木曜日)午前10時より
場所:厚労省記者クラブ
参加申込先:幹事社日経新聞
※加盟してない報道機関でも申し込み頂くことで参加可能です。幹事社に直接ご連絡ください。
出席者:レテプ・アフメット(日本ウイグル協会副会長)、阿古智子(東京大学大学院教授)、伊藤和子(HRN事務局長)、佐藤暁子(HRN事務局次長、ビジネスと人権プロジェクトリーダー)ほか
【背景】
新疆ウイグル自治区における住民への組織的弾圧については、ジェノサイド、人道に対する罪に相当する深刻な人権侵害であるとの国際的な非難が上がっています。
欧米企業だけでなく、日本企業も、新疆ウイグル自治区住民の強制労働で作られたリスクの高い商品を販売している可能性が高いのが現状です。
ビジネスと人権の問題に関して、国際社会では「ビジネスと人権に関する国連指導原則」や「衣類・履物セクターにおける責任あるサプライチェーンに関するOECDデュー・デリジェンス・ガイダンス」の徹底が求められており、日本企業も例外ではありません。
とりわけ、新疆・ウイグル自治区では、中国産コットンの80%以上が生産され、世界市場における生産量の20%を占めています。このような状況下では、新疆ウイグル自治区に生産拠点を設ける企業が人権に配慮し、強制労働に加担していないことを証明するのは非常に困難です。
私たちの行ったフォローアップ調査に対し、関連が取りざたされるほとんどの日本企業が回答をしたものの、実効性については疑問が残る企業も多くあります。新疆ウイグル自治区の強制収容及び強制労働について、日本政府そして日本企業がその責任を果たすことを求めます。
【本リリースに関する問い合わせ先】
認定NPO法人ヒューマンライツ・ナウ(担当:弁護士佐藤)
E-mail: info@hrn.or.jp