【結果発表】第3回全国中高生「世界子どもの日」映像スピーチコンテスト入賞者決定

全国の中高生を主な対象として行われるHRN主催スピーチコンテストも2017年で3回目を迎えました。11月20日の「世界子どもの日」を記念して行われるこのコンテストは、最年少でノーベル平和賞を受賞したマララ・ユフスザイさんのように、子どもが子どものために、自らの声をあげていこうというコンセプトがあります。普段中々考えることのない「人権」というテーマについて自ら考え、勇気をもって声をあげた素晴らしい応募作品が、全国からたくさん集まりました。

第3回を迎えた今年は、応募数も格段に増え、年齢やバックグラウンドが多様な作品が集まりました。丹念に準備された作品や、心を打つ作品も多く、何度も作品を見返して審査していきました。そのような中から、厳正な審査の結果、最優秀賞には伯野寧さん、準優勝にはトラオレ・ダウダ・一真さんと本間朝実さん、審査員特別奨励賞にはヨシミネ・ケンイチさんが選ばれました。入賞者のスピーチはHPにアップロードされていますので、是非ご覧ください!入賞者4名は、審査委員の堀潤さんよりスピーチ向上のための指導を受け、自分の意見を聞き手の心に響かせるための技術を、ぐんぐんと伸ばしていきました。

 

最優秀賞は伯野寧さんの「差別や偏見の代わりに多様性を」という作品です。フランス旅行を通して体験した「多様性」について述べ、日本の様子と比較し、「多様性」を実現していくために自分にできることをはっきりと意見にしました。伯野さんには、11月18日に行われた「世界子どもの日チャリティウォーク&ラン」閉会式で300名を越える聴衆を前に、スピーチを披露して頂きました。
今回は、準優勝を2名選出しました。トラオレ・ダウダ・一真さんは小学3年生で最年少の参加者です。「笑顔で始めよう、ハーフの僕にできること!」というスピーチは、「僕はハーフです。ハーフと言っても僕は黒いハーフです」という言葉から始まります。ギニアへ行ったことをきっかけに自分が、両国の良さを知れる存在であると気づき、将来の夢を述べたスピーチは、審査員一同の心を掴みました。
本間朝実さんは、「『共感』から一歩へ」というタイトルでスピーチされました。ネパールの女性との出会いから、女性の教育の権利について考え、そこから自分が行動を起こすように変えられていった様子が上手に表現されていました。「経験していないことは完全には理解できないけれど」と限界を認めた上で「共感ならできる」と人権を考える上で、とても大切なことを指摘しています。
審査員特別奨励賞として選ばれたのはヨシミネ・ケンイチさんの「いじめから学んだもの」です。ヨシミネさんはいじめの体験を勇気をもって伝えてくれました。「大人」と「子ども」の関係という視点も盛り込まれ、「人を敬い尊重することが大切で、自分の子どもにそれを伝えたい」とまとめたスピーチは、聞く大人の心にも刺さりました。
子どもたちが自らの言葉で人権について語る「スピーチコンテスト」。日本にこんなにも人権について考えている子どもたちがいると発見ができたことは、とても喜ばしいことで、彼らの声はまさしく世界の未来への希望を見せてくれました。

このコンテストを通して、応募者ひとりひとりが難しい問題に立ち向かい、ぐんぐんと成長していったことと思います。

HRNではこれからも子どもたちが人権について考える機会を提供し、多くの子どもたちが勇気を出して声をあげていく手助けをしていきます。