2017年度にあたり、ご挨拶
~ 4/22、23開催のアースデイのお誘いをかねて
ヒューマンライツ・ナウ事務局長 伊藤 和子
ご支援・応援を頂いている皆様
いつも大変お世話になっております。
ヒューマンライツ・ナウ事務局長の伊藤です。
ようやく暖かい季節になってまいりましたが、皆様にはいかがお過ごしでしょうか。
いつもご支援に心より感謝申し上げます。
昨年度(2016年4月~2017年3月)は、団体10周年の節目の年でしたが、
皆様のおかげで、ヒューマンライツ・ナウとして
大きな前進をつくることができた一年でした。
2016年3月の報告書公表意以降、積極的に取り組んできたAV出演強要被害の
問題については、勇気ある被害者の方々が声をあげてくださり、問題は大きな
社会問題として連日のように報道されるようになりました。こうした社会的関心の
高まりを受けて、2017年3月には、政府が本格的な対策を講じることを決定、
4月は集中的な被害防止月間として、各省庁が取り組みを進めています。
ＡＶ出演強要やＪＫビジネス、政府が対策に本腰
ＡＶ強要で緊急対策＝４月に集中取り締まり－政府
皆様からの応援があったからこそ、こうした変化も実現してきたことと思います。
心より御礼申し上げます。
（メディア「AV出演強要『JKビジネス』で政府が対策会議の初会合」）
また、被害者のくるみんアロマさんとともに、被害を防止するためのプロモーションビデオの
作成を予定していますが、こちらもクラウドファンディングが目標額に到達し、いよいよ撮影を進めていく
予定です。ご支援、本当にありがとうございました。
https://japangiving.jp/campaigns/5177 (引き続き是非ご支援よろしくお願いいたします)。
一方、海外における日本進出企業が関連する人権問題についても、ユニクロ、ワコール、ミキハウストレード
の案件について調査・提言活動を続けてきました。
ユニクロは今年2月、主要なサプライヤー・リストを公表する方針を決定、リスト公開に踏み切りました。
これは、サプライチェーン透明化への第一歩として、私たちが2015年から要望を続けてきた課題が実現したもので、国際的にも大きな前進として注目されています。私たちの知る限り、日本のブランドとしては初めてのことであり、他の日本企業もこの例にならってサプライヤー・リストを開示することを期待したいと考えています。
私たちは、引き続きユニクロその他、私たちが調査をした企業に対し、労働環境の改善を求めていく所存です。
こちらのキャンペーンにつきましても皆様のお力でここまでくることができました。心より御礼申し上げます。
2016年度のこうした成果も踏まえ、2017年も私たちは、積極的にアジェンダを提示し、変化を作り出してまいりたいと考えています。
今年度も昨年度同様、ミャンマーにおける人権教育支援について助成金(地球環境基金・国際交流基金)を得て活動をすることができたほか、新しく国内での人権教育に関する助成金(年賀寄付金)をいただくことができました。若い世代の方々にもっと人権意識を高めてもらう、「未来をつくる」という活動にも一層尽力してまいりたいと思います。
東日本大震災関連では、今年度助成金がまだ得られておりませんが、震災から6年経過して支援が手薄になっている時期でもあり、プロジェクトとしては、なんとか活動を継続してまいりたいと考えています。
（東京・日本外国特派員協会での記者会見の様子）
そして、昨年来続けているAV出演強要被害、児童ポルノの問題等、女性や子どもを取り巻く人権問題についてフォローアップし、被害を根絶するための活動も続けるとともに、同じように見過ごされている人権課題に光をあてる調査・提言活動をさらに進めていきたいと考えています。
ビジネスに関わる人権課題についてもさらなる国際的な調査活動を展開し、国内でも変化をもたらす活動を続けていきたいと考えています。
また、国際人権NGOとして、ニューヨーク、ジュネーブ、ヤンゴンなどの国際的な拠点での体制も一層強化してまいります。
（米ニューヨーク・第61回女性の地位委員会開催中のHRNイベント）
（ヤンゴン・現地スタッフを交えたセミナーの様子）
世界的にも日本でも、人権をめぐっては深刻な状況が続いていますが、今年も人権侵害に抗して、活動を続けてまいります。今年度も皆様には変わらぬご支援をよろしくお願いいたします。
さて、今年度のアウトリーチ活動は、明日明後日のアースデイ(代々木公園)で本格的に始動いたします。
4月24日のファッションレボリューションデーを前に、「悲しみでつくられる服は着たくない」「みんなが笑顔になれる服」というフォトアクションキャンペーンを展開いたしますので、是非皆様ブースにお立ち寄り、お声掛けください。
今年度も何卒よろしくお願いいたします。
ヒューマンライツ・ナウ事務局長 伊藤和子
