(2010年3月25日 ニューヨーク)
国連人権理事会は本日、国連総会に続いて、イスラエル政府とパレスチナ当局の双方に対し、昨年初めに終結した、ガザ地区において死傷者を出した紛争について、独立した信頼できる調査を行うよう求めた。
同理事会は、ジュネーブにおいて “キャスト・レッド作戦”に関する事実調査団によって報告された重大な国際人道法及び人権法違反について、調査が行われなければならないと述べた。”キャスト・レッド作戦”とは、ガザ地区の軍事勢力によるロケット弾攻撃に終止符を打つことを公式の目的として、2008年末に始まったイスラエルの3週間にわたる軍事攻撃である。。
この紛争により、1,400人が死亡、5,000人が負傷し、住宅、学校、病院、市場が瓦礫と化した。
ゴールドストーン報告の名で知られるこの紛争に関する事実調査団の報告では、2008年12月終わりに始まったガザ紛争において、イスラエル軍、パレスチナ武装勢力双方が、重大な人権侵害と人道法違反を犯したと認定した。国連総会は調査団のこの報告を支持している。
この事実調査団は、人権理事会の要請で結成され、4人の構成員から成り、国連の戦犯法廷の元検察官リチャード・ゴールドストーン判事が率いたもので、両陣営に対し、紛争中の自らの行為について独立の調査を行うよう求めていた。
人権理事会はまた、本日、人権高等弁務官ナヴィ・ピレイ氏に対し、紛争中のイスラエルによる違法行為によって損害を被ったパレスチナ人に補償するための預託基金の設立に向けて調査することを要請した。
さらに人権理事会は、調査の独立性、有効性、誠実さ、及び国際基準との適合性を監視する目的で独立専門家からなる委員会を設立することを決定した。
今月はじめ、国連総会も、イスラエルとパレスチナによる独立の調査を求め、それに先立つ潘基文事務総長の要請を繰り返して述べた。事務総長は、ゴールドストーン報告に対する追跡報告において、両国による調査は「事実調査団によって報告された国際人道法及び人権法の重大な違反について、説明責任と正義を確実に実現するため、国際的な基準に適合する方法で行われなければならない」と要請していた。
また国連理事会は、ジュネーブで開催された本日の会合において、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の人権状況についても審議し、同国に関する特別報告者ヴィティット・ムンタボーン氏の任務を1年間延長することとした。
“UN Human Rights Council calls for independent inquiry into
http://www.un.org/apps/news/story.asp?NewsID=34203&Cr=gaza&Cr1=#