(ニューヨーク 2009年9月17日)
国連の人権専門家は、スリランカ軍兵士による超法規的処刑のビデオの真偽に関し、これまでの調査は公正でなかったと述べ、独立した調査を求めた。
超法規的・即決・恣意的処刑に関する特別報告者のフィリップ・アルストン氏は、声明の中で、政府から入手した情報に基づき、4つの別々の調査が、8月下旬のビデオの放送後、2週間以内に行われ、「迅速」だったと証言できると述べた。
しかしながら、アルストン氏は、(調査を担当した)専門家のうち2名が、調査対象となっている行為の主体であるスリランカ軍の一員であることに言及し、調査が「徹底した」もの、または「公正な」ものだとの結論を導くことはできなかった。
別の専門家も以前に政府の代表として行動しており、4人目の専門家の選任の根拠も不透明である。
「最後に残った問題は、政府から提供された情報が、ビデオが本物であるかについて重大な疑問を生じさせるものであるかという点である」とアルストン氏は述べた。
「この問題に関して私の結論は、(政府によって)示された見解は、確かに、ビデオが本物であるという結論を合理的に導く前に、さらなる調査を必要とするいくつかの問題を提起している、というものである。」
「これを行う唯一の方法は、中立で公平な調査が行われることである」と、独立し無報酬の立場でジュネーブの国連人権理事会に報告する任にあるアルストン氏は述べた。
今年初めに、長年の闘争後、反政府組織タミル・イーラム解放の虎(LTTE)に対する勝利を宣言したスリランカ政府は、スリランカ軍による2名の裸の無力な男性に対する超法規的処刑と、その前に他の人間を処刑したことが推定されることを描写したとされているビデオによって生じた疑いを全面的に否定している。
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http://www.un.org/apps/news/story.asp?NewsID=32085&Cr=sri+lanka&Cr1