【世界の人権・スリランカ】2009/03/13 スリランカ政府軍・反政府軍双方に戦争犯罪の懸念―国連事務総長

2009313日 ニューヨーク)

国連人権担当高官は、本日、スリランカ北部における政府軍と反政府軍間の凄惨な紛争のために民間人死傷者数が激的に増加していることに対して、双方の攻撃の一部が戦争犯罪に達するものであることを指摘しつつ、遺憾の意を表した。

 

国連人権高等弁務官のナヴィ・ピレイ氏は、スリランカ軍とLTTE(タミール・イーラム解放の虎)分派の行為の一部は、国際人権法と国際人道法違反に該当すると述べた。

 

我々は現在何が起きているのか、もっと知る必要がある。しかし、状況が極めて悲惨なものであることは既に明らかである。と彼女は述べた。世界は、戦争犯罪や人道に対する罪に達する行為に対し、かつてないほど意識が高くなっている。

 国連人権行動弁務官事務所(OHCHR)の入手した情報によると、ワンニ地区には民間人のために政府が指定した非射撃地帯があるにもかかわらず、地域内への砲撃が繰り返され続けている。

 

先週、国連人道担当機関は2月の間に、新しい14平方キロメートルの非射撃地帯に避難した多くの民間人(国連はその数を150,000人から180,000人と見積もっている)を伴ったまま紛争地域が300平方キロメートルからほぼ58平方キロメートルまで縮小した、と述べた。

 

民間人が保護されているその他地域への攻撃は続き、国連人権高等弁務官事務所は、120日以降に2,800人の死亡者の他に7,000人の怪我人その多くは非射撃地帯からが出ている可能性があるとの報告に言及した。死傷者には多くの子どもが含まれており、100名が死亡し1,000人以上が怪我を負ったものとみられている。

 

現在の民間人死傷者数は非常に衝撃的なレベルにあり、もし現在のような紛争が続いたならば、失われる人命の数が壊滅的なレベルに達するかもしれない。とピレイ氏は述べ、この凄惨な紛争に対し、非常に僅かな注意しか払われていない。と付け加えた。

 

LTTEは人間の盾として民間人を拘束し続け、その支配下から逃れようとする者は射殺し続けるものとみられている。さらに、彼らは子どもも含め民間人を、強制的に兵士として徴集していると伝えられている。

 

人権高等弁務官は“LTTEの残忍かつ非人道的な民間人の扱いは、徹底的に非難されるべきものであり、戦争犯罪に該当するものでないかどうか、調査されるべきである。と述べた。

 

犠牲者に提供される乏しい食糧と必需医薬品の量に制限があることは、人道的状況の一層の悪化を引き起こしている。

 

ピレイ氏は、政府とLTTE双方に対して全民間人が紛争地域から避難できるよう、至急停戦することを求めるとともに、スリランカ当局に対し、国連およびその他の独立機関が状況を正確に評価するために必要な全権限を与えるよう強く求めた。

 

先週、バン・ギムン事務総長は民間人死者数の急増を強く非難し、武力衝突の迅速な解消の必要性を強調した。

 

彼のスポークスマンの声明によると、バン氏はスリランカ政府とLTTEに対し民間人を紛争地域から避難させ、彼らに迅速に人道的支援を提供するための休戦をするように、繰り返し要請したとのことである。

 

彼は、LTTEに対し、自軍の武器と兵士を民間人の多い地域から移動させること、人道的取組みに協調すること、13歳といった幼い子どもを徴兵することを即刻停止することを訴えた。加えて、彼は政府に対し、紛争の原因として潜んでいる問題の解消のために、真剣な努力を始めるよう強く促した。

 

“ACTIONS BY GOVERNMENT FORCES, REBELS POSSIBLE WAR CRIMES – UN RIGHTS CHIEF”

http://www.un.org/apps/news/story.asp?NewsID=30175&Cr=sri+lanka&Cr1