【世界の人権・アフガニスタン】2010/07/27 国連がアフガニスタンでの最近の事件を受け民間人の保護を強調

(2010727日) 南部ヘルマンド州で起きた最近の事件で多数の民間人(文民)が死傷したとの報告を受けて、国連は本日、アフガニスタン紛争の(対立)当事者すべてに、民間人の安全を保障する必要があることを強調した。

 

 国際治安支援部隊(ISAF)とアフガニスタン政府は、723日のレージでの事件を捜査している。この事件では、女性と子どもを含む50人以上の民間人が死亡したと報告されている。

 

 アフガニスタン国連事務総長特別代表であるスタファン・ド・ミストゥラ氏は、「政府とISAFは、多くの民間人が死傷したとの詳しい報告が複数なされているレージで起きた事件につき、事実関係を明らかにしているところだが、私は、紛争当事者すべてが民間人を保護する義務を遵守しなければならないことを再度強調する。」と述べた。

 

ミストゥラ氏が率いる国連アフガニスタン支援ミッション(UNAMA)は声明で、捜査が「徹底的に、透明性をもって、速やかに」完結し、結果ができるだけ早く公表されることが重要だ、と付け加えた。

 

UNAMAの人権室は、紛争が民間人に与える影響を軽減することに集中しているところ、同室も、事件に関する情報を収集している。

 

 UNAMAは、武力紛争の全当事者が、国際法のもと、民間人を保護し、紛争当事者の行為によって民間人と、学校や病院といった民間施設とに生じる影響を最小限に抑える義務を負っていることを強調した。

 

1月に発表された国連の報告は、アフガニスタンの民間人にとって2009年がもっとも死者の多い1年だったことを示している。前年から14パーセント増の2,412名の犠牲者が出たと記録されている。国連の同報告では、反政府組織は政府派の部隊の3もの民間人を死亡させており、民間人の死亡の最大の原因となっていると指摘されている。

 

 “UN stresses civilian protection after latest incident in Afghanistan

http://www.un.org/apps/news/story.asp?NewsID=35448&Cr=afghan&Cr1=