【世界の人権・ミャンマー(*)】2009/08/12 国連人権担当トップ、ミャンマーにおける反対勢力の解放を求める呼びかけに加わる

(*)HRNでは基本的には「ビルマ」の呼称を使用しつつ、国連ニュースや国連関係文書の翻訳・紹介の際には、原文の用法に従い「ミャンマー」と表記しています。

 

(ニューヨーク 2009812日)

国連人権担当トップは本日、自宅軟禁が18ヶ月延長されたミャンマー民主化指導者のアウン・サン・スーチー氏の迅速かつ無条件の解放を求める潘基文(パン・ギムン)国連事務総長らの呼びかけに加わった。「私は、民主的に選ばれた指導者であるアウン・サン・スーチー氏に対し、約四半世紀にわたって続いている迫害を遺憾に思う。」と、ナビ・ピレイ氏は本日の声明文において述べた。

 

「私は、彼女に対する恣意的な拘禁処分と、第一審を行った裁判所が彼女の自宅軟禁の正当性を適切に審査せず、明らかに彼女には防ぎようがなかった出来事を有罪の根拠としたことについて、深く困惑している。」 と国連人権高等弁務官は加えた。

 

国民民主連盟(NLD)の指導者であり、ノーベル平和賞受賞者であるスーチー女史は、12年以上をヤンゴンの自宅に軟禁されて過ごしている。

 

 昨日、ミャンマーの裁判所は、ある米国人が勝手に彼女の家に侵入したことに対し、彼女は国家防御法に違反したと判断し、さらに18ヶ月の自宅軟禁処分をスーチー女史に宣告した。

 

 国連人権高等弁務官は、昨日パン氏が行った、スーチー女史の即時かつ無条件の解放とこの東南アジアの国(ミャンマー)における全ての政治犯解放を求める呼びかけに加わった。

 

 解放すべき対象には、1990年に国会議員として選出されたが、後に国連事務総長に手紙によって懸念事項を伝えたことにより、逮捕され、15年の禁固刑が宣告された2名のNLDの立候補者のように、ただ単に表現の自由を行使したことによって極めて厳しい処罰が与えられている人々を含む、と彼女の声明は続けた。

 

“UN Human Rights Chief Joins Call for Release of Myanmar Opposition Figure”

http://www.un.org/apps/news/story.asp?NewsID=31745&Cr=Myanmar&Cr1