【世界の人権・ミャンマー(*)】2007/02/16 国連人権専門家、政府に対して改めて政治犯全ての釈放を求める

(*)HRNでは基本的には「ビルマ」の呼称を使用しつつ、国連ニュースや国連関係文書の翻訳・紹介の際には、原文の用法に従い「ミャンマー」と表記しています。

(2007年2月16日)
 国連の人権専門家は本日、ミャンマー政府に対して、すべての野党のリーダーたちを無条件で釈放するように求めた。当局が、野党のリーダーのひとりについて、自宅軟禁の1年延長を決めたことを受けたものである。

 「このことは、ミャンマー政府自らが約束した国民和解と民主的な移行を促進するために最重要である。」ミャンマーの人権状況に関する国連特別報告者、パウロ・セルジオ・ピネイロは声明で述べた。

 彼はまた、ティン・オウ(アウン・サン・スー・チー率いる国民民主連盟NLDの副代表)の自宅軟禁が、今週、一年延長されたことに、「深い遺憾の意」を表した。NLDや国際社会から釈放を求められているにもかかわらず、ティン・オウは2003年5月から拘束されている。

 声明には「同特別報告者は、ティン・オウや、起訴も裁判もなく10年以上、人質状態にあるアウン・サン・スー・チー、またその他のすべての良心の囚人を無条件で釈放するよう、ミャンマー政府に対して緊急に要請する。」とある。

 先月、安全保障理事会では、すべての政治犯を釈放し、多角的な対話を始め、民族的マイノリティーに対する武力攻撃と人権侵害を止めるようミャンマーに求める決議案に対して、中国とロシアは拒否権を発動した。

 この1月初めには潘基文事務総長もすべての政治犯の釈放を呼びかけている。

(出典)
“Myanmar: UN rights expert again calls on government to free all political prisoners”
(http://www.un.org/apps/news/story.asp?NewsID=21593&Cr=myanmar&Cr1=#)