(2009年7月22日 ニューヨーク)
本日、国連人権高等弁務官は東南アジアの人びとの人権を守るための地域機構の設立に向けた最近の動きにつき、10月の始動に際して“独立かつ公平“な専門家を任命することの必要性を強調しつつ、歓迎の意を表した。“
ASEAN各国の外相らは、ASEAN政府間人権委員会の設置要綱を承認した。アジア太平洋地域のこの種の地域機構としては最初のものとなる。
国連人権高等弁務官であるナビ・ピレイ氏は、アフリカや米州、ヨーロッパを含めた他地域において、同様の機構が機能していることに言及し、この承認を新しい機構の設立への“重要な前進“であると評した。
彼女はASEAN諸国に対し、“独立かつ公平であり, 人権問題に関する専門的知識を有すると認められている“委員の任命を強く勧めた。
さらに、ピレイ氏は、“人民志向(people-oriented)のASEAN”を築こうという、地域各国の指導者らが表明している約束(※訳者注:ASEAN憲章)に言及し、各国内における委員の選考は、多様な関係者と協議され社会において様々な役割を果している人々が参加して行なわれるべきだと述べた。
同時に、高等弁務官は委員会に明確に(人権)保護の任務が与えられていないことに、失望の意を伝えている。しかし、彼女は、タイのプーケットで開催される10月の第15回ASEANサミットでの始動の後に、その役割が拡大していくことを期待しているとも述べた。
同様に、彼女は、ASEAN諸国内のいくつかの国で既に創設されている、独立かつ効果的な国内人権機関と密接な協力とパートナーシップを築くことが、新たな委員会の役割を補強するために役立つであろうことを強調した。
高等弁務官事務所によると、地域的な取組み―例えばASEANによってこのたび設立されたもの―は、国単位の枠組みでは欠けている点を補うことも含め、国際的な人権基準を保護し、促進するために重要な役割を果たし得るだろうとのことである。
“NEW REGIONAL BODY WILL HELP PROTECT HUMAN RIGHTS IN
http://www.un.org/apps/news/story.asp?NewsID=31547&Cr=human+rights&Cr1=