【メッセージ】2015年の活動を振り返り、新年へ、そして「冬の募金」のお願い

2015年の活動を振り返り、新年へ、そして「冬の募金」のお願い

 

ヒューマンライツ・ナウ事務局長 伊藤和子

  itokazuko

皆さま、いつもヒューマンライツ・ナウの活動にご支援・ご協力をいただき、誠にありがとうございます。事務局長の伊藤です。

2015年は、皆さまにとってどのような年でしたでしょうか。

2015年のヒューマンライツ・ナウの活動は、1のユニクロ中国下請け工場潜入調査報告書公表から始まりました。ショッキングな過酷労働の実態は多くのメディアに注目いただき、私が書いたYahooニュース記事に約300万回のアクセスが殺到するなど反響を呼び、ファーストリテイリング社も改善を約束するなど変化をもたらしてきました。
http://hrn.or.jp/news/3030/

FR2015

私たちはまだ同社の改善は十分でないと考え、中国・カンボジア等の実態調査を踏まえ、改善を求め続けています。同時に、ファッション産業を中心に、国境を超えたビジネスが海外サプライヤーも含め人権尊重の責任を果たすべきだと、意識喚起に努めています。

今年は5月に国会に提出された安全保障法制をめぐり、日本が大きく揺れた一年でもありましたが、ヒューマンライツ・ナウは戦争こそが最大の人権侵害との立場から反対の意思を明らかにして活動してまいりました。7月にはヒューマンライツ・ナウも中心的役割を担う形で、「NGO非戦ネット」を立ち上げて活動、8月には戦後70年の意見表明を行い、有識者の方に寄稿いただく特設ページも作り、過去の戦争での人権侵害を教訓に二度と戦争を繰り返さないというメッセージを送りました。
http://afterwar70.hrn.or.jp/

残念ながら9月に安全保障法制が可決されましたが、これを発動されないよう、様々な団体と連携して活動を進めています。

11月には長年支援活動を続けてきたミャンマー(ビルマ)において、約20年ぶりの民主的総選挙が実施され、ヒューマンライツ・ナウは3名の会員が国際選挙監視団に加わり、公正な選挙の実現に貢献しました。アウンサンスーチー氏率いる与党が勝利した今、民主的な政権移行が平和的に行われるよう働きかけるとともに、これまで地道に取り組んできた、若い世代のリーダーや法律家への人権教育、エンパワーメント支援に一層力を注いでいく所存です。
http://hrn.or.jp/activity/5235/

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今年は2010年から取り組んできた、インド北東部メガラヤ州の炭鉱での7万人規模の危険な児童労働・人身売買の問題について、人権侵害の温床となった炭鉱の閉鎖を命じる判決がインド最高裁で確定するという大きな成果を得ることもできました。
http://hrn.or.jp/activity/1732/
子どもたちが児童労働の犠牲にあわないよう、今後も活動を続けていきます。

india2015

また、今年もおかげさまで世界子どもの日にあわせて、チャリティ・ウォーク・アンド・ランを成功させることができ、また子どもの人権に関するスピーチコンテストを初めて開催、とても素晴らしいスピーチを送り出すことができました。皆さまのご協力に心より感謝いたします。

このほか、震災・原発を巡る課題、シリア・イラク紛争、女性・子どもの権利、中国・カンボジア等のアジア諸国の人権擁護活動、言論の自由をはじめとする日本の人権状況等について取り組みを続けてきました。

こうした私たちの活動を今後も続けていくために、現在、「冬の募金」を皆様にお願いしております。
すでに12月から開始した「冬の募金」にはすでに多くの方からご寄付をいただき、本当にありがとうございます。今年度は、昨年度に比較して一般からのご寄付がまだ少ない状況にあり、ますます増える課題に対応する活動資金が不足しております。

ヒューマンライツ・ナウの活動は個人・団体からのご寄付と会費によって支えられています。是非、当団体が今後も旺盛な活動を展開できるよう、皆様からこの年末に、暖かいご寄付をいただけると本当にありがたいです。

現在、来年の10周年を前に、真に国際的に影響力のある国際人権NGOとしてさらなる成長を遂げるため、活動規模を拡大し、東京オフィスのほか、ミャンマー・カンボジアに調査員を置き、ニューヨーク・ジュネーブでの国連活動にも力を入れています。日本国内で基本的人権・平和主義をめぐり深刻な状況があるなか、従前にもまして日本の人権問題に取り組みを強化しております。そして、「対テロ」の名のもとに行われる軍事行動が幾多の無辜の死を繰り返し、際限ない報復の連鎖を生んでいる世界において、私たちは憲法9条を持つ国を拠点とする国際人権NGOとして益々存在意義を発揮しなければと考えています。

  もっと多くの資金があればもっと多くの調査活動を展開し、光の当たらない人権侵害を白日のもとにさらすことができます。そして、より多くの人権侵害をなくすことができます。

いただきましたご寄付につきましては、領収証を発行いたします(当団体は認定NPO法人ですので、ご寄付が税控除の対象となります)。また、差し支えなければ、ご寄付をいただいた旨ウェブサイト等に明記させていただきたく存じます。

  是非、下記口座にご入金いただくようお願い申し上げます。大変恐縮なお願いですが、是非当団体の今後の活動と挑戦をご支援いただければ誠に幸いです。
2016年が皆さまにとって良い年となりますよう、そして世界で苦しむ人たちにとって少しでも希望のもてる一年となりますよう、心より願っております。
新年も何卒よろしくお願いいたします。

敬 具

  記

【銀行振込】
銀  行 三菱東京UFJ銀行(金融機関コード0005)
支  店 上野支店(店番337)
名  義 ヒューマンライツ ナウ
口座番号 (普)0176258

【郵便振替】
口座番号 00120-2-705859
加入者名 ヒューマンライツ・ナウ

※冬の募金 受付期間 2015年12月1日~ 2016年2月29日