【声明】王全璋弁護士に無罪を!

ヒューマンライツ・ナウは、中国の人権弁護士王全璋の無罪を求めて声明を発表しました。

2019年1月29日、天津第二中級人民法院は、人権弁護士の王全璋に対して、「国家権力の転覆」をしたとして、
4年6か月の禁固刑と政治的権利のはく奪を命じました。王は、北京市の法律事務所で、土地の権利や法輪功など
敏感なケースを担当する人権派弁護士として活躍していました。2015年8月3日に逮捕され、それ以降家族や弁護士との
面会も禁止されています。その間当局から虐待も受けており、深刻な健康状態にあると思われます。

家族が選んだ弁護士は王との面会を禁止され、当局は王の権利である弁護士を選任する自由に
反して弁護士を選びました。裁判まで王は1,200日間も拘束され、当局は王の妻や家族を含む市民に王の拘束について
きちんと説明をしませんでした。刑事訴訟法に規定されている通り最高人民法廷の許可があれば拘束を延長する
ことはできますが、中国の憲法で保障されているように、被告は任意の拘束から解放されるべきです。この拘束は
不合理であり、王の家族と家族が専任した弁護士はこの間王が虐待や非人道的な扱いを受けたことを認証すること
もできません。

私たちは王の安全と健康を危惧しています。他に逮捕された弁護士と同じように、王も様々な虐待にあっている可能性
が高いと考えます。

王の妻は、30回以上も不当な逮捕に反対するため最高人民法廷で釈放を求める活動を行っています。その妻に対しても
当局は監視を続け、嫌がらせを行っています。子どもに対しても教育を受ける権利をはく奪しています。当局のこのような
嫌がらせは卑劣であると言わざるをえません。

ここ3年以上、国外の人権団体や弁護士会か中国当局に対して、声明を発表し、国際人権条約を遵守するよう求めていますが、
当局はそれをに聞く耳を持たないばかりか、王に対して人権侵害を続けています。

王の裁判は正当な裁判ではなく、不公平なものです。天津第二中級人民法院に対し、正当な裁判と王の釈放を求めます。

声明文は下記のリンクからご覧になれます(英文)
中国人権弁護士声明