【メッセージ】2017年の活動を振り返り、新年へ、そして「冬の募金」のお願い

ヒューマンライツ・ナウ事務局長 伊藤和子

 

 

 

 

 

 

皆さま、いつもヒューマンライツ・ナウの活動にご支援・ご協力をいただき、誠にありがとうございます。事務局長の伊藤です。

2017年は、皆さまにとってどのような年でしたでしょうか。トランプ政権の誕生と排外主義の広がり、共謀罪の成立、ロヒンギャ危機など、人権にとっては多難な年だったと思いますが、ヒューマンライツ・ナウは、これに抗すべく活動してまいりました。共謀罪に関しては、国連特別報告者の書簡を受けて記者会見、日本の報道の自由の危機については、国連特別報告者の勧告を受けた普及活動や、ジャーナリストと連携した発信・ネットワーキング等も進めてまいりました。また、トランプ政権下で混迷を極める米国内や国連外交に関してはニューヨーク事務所の強化によりモニタリングの体制を整えてまいりました。

また、皆様のおかげで、AV出演強要問題、ビジネスと人権、核兵器禁止条約を始めとするニューヨークの活動、様々な分野で成果をあげることができました。

 

AV出演強要問題では粘り強いロビー・広報活動の結果、政府が今年5月に対策を決定し、大きな前進を遂げることができました。また、ビジネスと人権の課題では、ユニクロ、ミキハウス、ワコールのサプライチェーンの人権問題に取り組み、大きな前進を実現しています。また国際的には、当団体が参加する核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)の尽力も受けて核兵器禁止条約が採択され、ICANがノーベル平和賞を受賞しています。

新年は今年の成果を受けて、

・未だ被害者が苦しむAV出演強要問題の被害者を救済し被害を防止するための法律等の制定、

・#Metooと連動し、性的暴力をなくすためのキャンペーンと必要な調査・政策提言、

・技能実習生問題も視野に入れたサプライチェーンの問題、

・紛争下での人権侵害をなくすルール作りと核兵器禁止条約に関する取り組み

・表現の自由を含む日本の人権状況

・ロヒンギャ問題、総選挙を前に人権状況が深刻化するカンボジアの状況、その他海外の人権問題

・震災法律相談等の被災地での活動・ミャンマーでの教育支援プロジェクトの継続

に取り組んでいきたいと考えております。

こうした私たちの活動を継続するために、寄付のご支援を是非お願いいたします。

現在、冬の募金をみなさまにお願いしております。

ひとつひとつの課題を実現させ、解決していくためには、長期的な取り組みが不可欠です。

私たちの活動を今後も継続させてください。

http://hrn.or.jp/donation/winter2017/

 

 

世界と日本を少しでも良い場所に変えていけるよう、微力を尽くしてまいりたいと思いますので、

是非、皆様のご支援をお寄せください。

私たちの活動の詳細と今後の課題については是非、以下をご参照いただきたいと思います。

ヒューマンライツ・ナウは認定NPO法人ですので、寄付いただきますと税控除の対象となります。

また、年末年始のおおそうじで出てきた不用品や本、年賀状の書き損じで御寄付いただくこともできます。

http://hrn.or.jp/news/12858/

本はこちらから御寄付頂ければと思います。

http://www.charibon.jp/partner/hrn/

また恒例のオリジナル・カレンダーも販売中です。

http://hrn.or.jp/news/12329/

是非この機会に御寄付に協力いただき、私たちの活動を継続させてください。

何卒よろしくお願いいたします。

 

ヒューマンライツ・ナウ事務局長 伊藤和子

 

 

~2017年の成果とこれから~

■AV出演強要問題

→政府が3月に緊急対策決定

http://www.huffingtonpost.jp/2017/03/21/av-extortion_n_15510798.html

5月に本格施策スタート

https://mainichi.jp/articles/20170520/k00/00m/010/029000c

また、皆さんのおかげで被害防止のプロモーションビデオ「あなたがいやなら断ることができます」が完成しました。

https://youtu.be/GxacJRbfmT0

ただ、課題はまだまだあります。2018年は法制化を実現したい!

https://news.yahoo.co.jp/byline/itokazuko/20171125-00078485/

そして、広く性暴力、性虐待の被害をなくす取り組みを強化していきます。

また広く若い世代への人権啓発活動を続けていきます。

 

■ビジネスと人権

ユニクロ・ミキハウス、ワコールの海外委託先工場の労働環境の改善を求めて活動

ユニクロ・ファーストリテイリングがサプライヤーリストを公表

http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/110879/022800591/

ミキハウス サプライヤー行動規範を策定

http://hrn.or.jp/activity/12276/

ワコールCSR調達ガイドラインを策定

http://hrn.or.jp/activity/12624/

2018年もサプライチェーンでの児童労働や過酷労働をなくすため、

海外および国内の外国人研修生問題も視野において活動します。

 

■  核兵器禁止条約

核兵器禁止条約が国連で採択されました。HRNの所属する

NGO・ICANがノーベル平和賞を受賞

2018年は条約の発効をめざし、国内外のNGOと協力して活動を続けます。

■  ミャンマー、カンボジア、中国

いずれの国でも深刻な人権侵害と自由の弾圧が発生しています。2017年も取り組みをしてきましたが、

2018年は年頭にロヒンギャ問題の調査を実施。各国で取り組みを強化します。

■  表現の自由・日本国内の人権

国連特別報告者デイビッド・ケイ氏の国連勧告を受け、これを普及する活動を

続けてきました。

http://hrn.or.jp/activity/12835/

また国連特別報告者カナタチ氏の書簡を受け、共謀罪に反対する記者会見等を開催しました。

2018年も報道の自由を始め日本における人権問題の取り組みを続けていきます。

■  続くプロジェクト

今年も震災プロジェクトを継続し、気仙沼、大船渡で被災地法律相談会を定期的に実施しています。

資金がなくなっております。是非皆様のご支援を受けて続けたいと思います。

2014年から進めているミャンマーでの弁護士・学生・市民を対象とした人権教育活動も困難な中で

なんとか明かりをともしたいと考えて継続しています。是非ご支援ください。

■  国連での活動

今年はニューヨークでの活動が本格化し、国連総会や安保理へのアドボカシーを他の国際NGOと共同して

進めています。引き続き国際NGOとして、ジュネーブ、ニューヨークの活動に力を入れていきます。

 

是非私たちの活動を応援してください。