【メディア】炭坑で子供を酷使=21世紀の奴隷、人権活動家が告発-インド(2012/5/28)

2012年度Asian Activist-αを受賞されたハシナ・カールビー氏の活動が時事通信より報道されました。
またハシナ氏が創設されたNGO「インパルス」はニュースワードとして登録されました。

以下リンクと記事になります。
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_date1&k=2012052800026
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120528-00000010-jij-int

2012/05/28-06:42

炭坑で子供を酷使=21世紀の奴隷、人権活動家が告発-インド
 
ネパール、ブータン、ミャンマー、バングラデシュに囲まれたインド北東部に散在する細く狭い炭坑で、人買いが連れてきた数万人の少年少女が奴隷状態で働い
ている。インド北東部メガラヤ州で問題と取り組むNGO「インパルス」を率いてきた女性人権活動家ハシナ・カルビさん(40)がこのほど、人権団体ヒュー
マンライツ・ナウ(東京・上野)の招きで来日、時事通信の取材に「安価なものを買うとき生産に子供が関与していないか先進国の人々も考えてほしい」と訴え
た。
 同州東部ジャインティアヒルズには「ネズミの穴」と呼ばれる高さ60センチ程度の坑道が約5000本存在する。大人では入れないが、子供なら腰をかがめて入れる。
 インパルスの推計では一つの穴に10~15歳の少年少女10~15人が詰め込まれる。合計で5万~7万5000人の子供がひたすら奥へ奥へと掘り進むよう強要されているとみている。 
子供の供給源は近隣国の貧しい農村だ。カルビさんが調べたネパールでは、人買いが村々を回り「インドへ行けば子供でも仕事がある。前金も払う」と持ち掛
け、3000~4000ルピー(約4300~5800円)で子供を「買い上げ」ていた。大人でも仕事のない村で「親は喜んで子供を差し出す」(カルビさ
ん)。
 しかし、行き先はビニールシートのテントが並ぶ炭鉱脇のキャンプ。炭鉱主は「1日800ルピー(約1200円)の賃金を払っている」と主
張するが、インパルスの調べでは大半は食費などとして徴収され「子供の手元に残らない」。学校にも通えず字も読めない子に抗議のすべは乏しい。逃げようと
すればネズミの穴に閉じ込められ窒息死する「処刑」が待つ。
 警察は「私有地だから」と手を出さない。さらに炭鉱の背後には地元の有力政治家がいる。石炭は、車で3時間の距離にあるバングラデシュの貿易港チッタゴンへ送られ、外国へ輸出されるが「どこの国の企業に買われているのかは調査中」(カルビさん)だ。(時事)

http://www.jiji.com/jc/c?g=tha_30&k=2012052800027

2012/05/28-06:42

ニュースワード「インパルス」
 インパルス インド北東部メガラヤ州シロンを拠点に、
人身売買や児童労働の問題に取り組むNGO。「インドは人身売買の目的地、経由地、供給地になっている」と危機感を抱く女性人権活動家ハシナ・カルビさん
が1993年に立ち上げ、96年にNGOとして組織化された。炭鉱労働のためネパールやバングラデシュから連れてこられた子供の救済のほか、ブータンや
ミャンマー出身でマレーシアやシンガポール、アラブ首長国連邦へ売られる少女の保護にも力を注ぐ。政府や警察、報道機関とNGOを連携させて総合的に子供
の保護を図る「メガラヤ・モデル」を推進している。(時事)