【活動報告】2019年度ミャンマー国内人権教育プロジェクト
ヒューマンライツ・ナウは2009年から2013年までタイ・ミャンマー国境のタイ側に、ミャンマーの未来の法律家・コミュニティ・リーダーを育成する法律学校「ピースローアカデミー」を運営、日本から弁護士・国連職員等の講師を派遣して国際人権法をはじめとする人権・法の支配などについて教育を行ってきました。そして2014よりミャンマー国内の教育事業を展開しております。
現在はヤンゴン市内にある、ミャンマー弁護士会と提携し、弁護士に向けてのセミナーを開催しています。今回は9月8~17日にかけてプロジェクト出張がありました。そしてヒューマンライツ・ナウのアドボカシーオフィサーでニューヨーク州弁護士であるケイド・モズリーによりミャンマー弁護士会で9月9日と10日の二日間にわたって講義が行われました。
1日目は「オンライン・ハラスメント」でした。「ミャンマーでは多くの人がインターネットは検索機能ではなくFacebookやインスタグラムを使う」とミャンマーの急激なインターネット浸透について話しました。そしてオンラインで起こり得る問題について質問をし、活発な討論を生みました。その後ミャンマー政府に対して、オンラインハラスメントをなくすためにどのような政策を提言するかのディスカッションを行いました。
2日目の講義のテーマは「気候変動×人権」でした。国際社会が重要視していることから多額の費用が用いられていますが今後気温変動が悪化したら、ミャンマーのような国のモンスーンの被害が大きくなるという話をしました。農業が主な国で、災害被害により経済が衰退すると危険視されています。裕福な国は対策にお金を投じることができますが、貧困国は被害を受けるだけで自分たちを守ることができません。実際に災害が過去に起こっていることから、今後どのように対策を行うべきかを含め話し合われました。
その後はカチン州でもヤンゴンと同じようなパートナー団体になりうる団体のリサーチを行いました。ヒューマンライツ・ナウでは、今後も継続して、人権教育のトレーニング・セミナーを実施していく予定です。また、女性団体や若者、少数民族に対する人権教育活動のニーズにもこたえていく予定です。今後ともご支援をよろしくお願いします。