ヒューマンライツ・ナウは、国際刑事裁判所(ICC)予審裁判部II(PTCII)がアフガニスタン紛争に関連する犯罪
捜査についてICC検察官が行った申請を不許可と決定したことを受け、それに強く反対する声明を出しました。
2003年5月以降、タリバン、アフガニスタン軍、および米国の人員によって戦争犯罪は続いており、明確な証拠と共に、
それらの犯罪を捜査することが一日早く求められているのも関わらず、ICCはそれらは「裁判の利益」に資するものではないと
検察官の請求を却下しました。
却下した理由として、ICCは下記の3点を挙げています。
1.検察官が十分な協力を得られていない
2.捜査及び起訴が成功する可能性が低い
3.ICCは成功する見込みの高い活動にその資源を優先的に用いる必要がある
アフガニスタンという不安定な国で、20年近く続いている戦争犯罪を「裁判の利益」に
資するものではないと、捜査を却下したこの決断は、戦争犯罪者を罰しないだけでなく、
今後も増え続けるであろう被害者を見捨てたに等しいと考えます。
ICCは本来の存在意義と責任を全うすることを強く要求します。
声明文は下記からご覧になられます。