ヒューマンライツ・ナウは、タイにおける人権活動家と労働者への「司法の嫌がらせ」に対する抗議の声明文を発表しました。
タイ政府は人権活動家のスサリー・ワナシリ氏とミャンマー人の出稼ぎ労働者のナン・ウィンさんに対し、名誉棄損の罪で対応・有罪判決を下しました。
ワナシリ氏はTwitterにタイの会社の労働者の人権侵害について書き込みを行ったところ6年間の禁固刑と600,000バーツの賠償を命じられました。ウィン氏もNGO Fortifu Rightsに行ったインタビューで同じく有罪判決を受けました。このタイの会社Thammakasetは以前から労働者に対する人権侵害を行っており、抗議した労働者や人権活動家に「名誉を傷つけられた」としてこれらの労働者と人権活動家を名誉棄損罪で訴えています。
この会社は労働者の権利のために活動しているアンディー・ホール氏に対しても名誉棄損罪で訴えを起こしました。ホール氏は、そこで働く労働者の権利に関する活動を行ったところNatural Fruitという会社から同様に訴えられました。控訴裁判所は、Thammakasetに対して、賃金の過小支払いや過重労働、身分証明書の没収など労働者の人権を侵害したとして1.7憶バーツの支払いを命じました。
裁判所が労働者や人権活動家の訴えを認めているにも関わらずThammakasetなど企業の労働者に対する「司法の嫌がらせ」は現在でも続いています。この嫌がらせは労働者や活動家の声を奪い、活動を困難にしています。
ヒューマンライツ・ナウは、タイの当局に対してワナシリ氏とウィン氏に対する訴えを退け、労働者と人権活動家に対する嫌がらせに使用される法律を改正しるよう求めています。
声明文全文は下記のリンクからご覧になれます。(英文)