人権活動家・表現の自由
また、人権を守るために最前線で活動する人々が政府から攻撃され、命を落としたり投獄されるという事態も相次いでいます。
表現の自由の抑圧という点では日本も全く例外とはいえず、深刻な事態が進んでいます。
表現や集会の自由を奪われた国では、自由を求めたり、よりよい社会を求める動きそのものが窒息させられ、社会をより良い方向に進めることはとても困難です。
「あなたの持つ自由を私たちの自由のために活用してください」これは、ビルマ(ミャンマー)が厳しい暗黒の軍事独裁政権だった時代に、民主化運動リーダーであるアウンサンスーチー氏が世界に向けて訴えた言葉です。危機にさらされた人たちに代わって声をあげる、そのことが窒息しそうな社会で迫害されている人たちを励まし、厳しい独裁政権を終焉に導いた例は過去にたくさんあります。
そこで私たちは
ヒューマンライツ・ナウは、民主化・人権の最前線にいる人々への弾圧・攻撃に反対し、こうした人々を保護するために活動します。集会、結社、表現の自由の侵害や、不当な拘禁に反対します。
ミャンマーで
私たちは、2007年以降、軍事独裁政権にあったミャンマーの人権状況を監視し、調査し、声明を出し、国連で発言し、当時2000人とも言われた政治犯の釈放を求め、ミャンマーの人権侵害を許さない国際社会の意思形成の一端を担ってきました。そして、困難な状況にある人権活動家を励まし、人権等を教える取り組みも地道に行ってきました。2015年の総選挙には、選挙監視団も派遣し、歴史的な民主指摘政権交代を見守りました。私たちだけの力ではありません。多くのNGOや良識ある政府と連携し、何よりも国内や近隣国で諦めずに活動をし続けたミャンマーの人々の献身的な行動により、ミャンマーは今民主化へと大きく向かいつつあります。
フィリピンで、カンボジアで、タイで、中国で・・・
ヒューマンライツ・ナウは、2007年、年間100人もの人権活動家が軍関係者に殺害されていると言われたフィリピンへ事実調査ミッションに訪れ、20ケース以上の殺害事件について遺族や証人への調査を実施、軍や警察関係者が殺害に関与している可能性が高いとして政府、軍に対応を求め、国際社会の注目を集めました。国際的な監視の目が光っていることがわかつたせいか、フィリピンでは人権活動家の殺害が激減、「命を救ってくれた」とのちに私たちはフィリピンの人権活動家から言われました。2014年、殺害を厳に指揮していた当時の軍将軍がついに逮捕され、2015年に有罪判決が下されました。
しかし、フィリピンでの人権活動家の殺害はすべて解決したとは到底言えません。
さらにアジアではカンボジア、タイ、そして中国など、人権活動家や人権弁護士が過酷な人権弾圧にあっている国は多数に上ります。私たちは、アジア、そして世界中で命をかけて人権や自由、民主主義のために行動する人々の自由が保障され、彼らが攻撃にさらされないように声をあげる役割をはたします。
ヒューマンライツ・ナウは、世界を変えようと行動する女性のアクティビストを、Asian Activstaと呼び、その活動を応援しています。