(2010年10月11日) 国連の4人の独立人権専門家は、本日、現在拘束されている中国の劉暁波氏への、今年のノーベル平和賞の授与を歓迎し、平和的に表現の自由の権利を行使したことによって拘禁されているすべての人々を解放するよう中国に求めた。
同専門家らは共同ニュースリリースで、中国において「劉暁波氏は、継続的・平和的に人権のさらなる尊重を主張してきた、勇気ある人権擁護者だ」と述べた。
同専門家らは、「今年のノーベル賞受賞者は、1989年、首都・北京での天安門広場でのデモに参加し、北京師範大学の教授として勤務し、多党制民主主義を求める零八憲章を共同起草した」と述べた。
同専門家らは、「同氏の基本的人権が長年、侵害されていることに懸念を示してきた」と述べた。
国連の作業部会は、同氏が中国の一党制政治体制について表立って発言したことにより1997年に拘禁・労働矯正処分を受けたことを、恣意的であると認めた。
2009年12月、劉氏は、北京の人民法院で、国家政権転覆扇動罪で有罪判決を受け、懲役11年と2年の政治的権利の剥奪を言い渡された。
同専門家らは本日、「零八憲章の起草と署名の手配の際の同氏の平和的な活動に対する、そのような厳しい判決は、表現の自由の権利に関する国際的な人権基準に明らかに違反している。」と述べ、同氏の裁判において、公正かつ公開の審理を受ける権利に関する国際的な基準に沿わない多くの異常な点があったことに言及した。
同専門家らは、「この機会に、われわれは中華人民共和国政府に、平和的に表現の自由の権利を行使したことで拘禁されているすべての人々を解放すること、中国政府が署名した市民的及び政治的権利に関する国際規約の精神を尊重することを求める」と述べた。
「われわれは中国政府に、最後の一歩を踏み、この重要な国際条約を批准するよう促す」。
金曜日、潘基文事務総長は、中国政府が反対した今年のノーベル平和賞の劉氏への授与に関するいかなる意見の相違も、人権のアジェンダを世界的に促進することやノーベル賞の名声を損なうことがないよう希望すると表明した。
潘事務総長の広報官が出した声明は、「中国の劉暁波氏へのノーベル平和賞の授与は、世界中で、人権の慣行・文化を改善する、国際的なコンセンサスが高まっていることの証だ」と述べた。
同声明は、「事務総長は、この決定に関する意見の相違が、人権のアジェンダの世界的な進展、ノーベル賞の高い名声、感化力を損なわないことを心から希望することを表明している」と付け加えた。
国連人権高等弁務官のナヴィ・ピレイ氏は、劉氏を、「非常に卓越した人権擁護者」と呼び、同氏のような人権活動家は中国の発展に重要な貢献をすると述べた。
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