(2009年10月01日 午前10時05分 ニューヨーク)
国連の独立専門家は、本日、カンボジアの人権状況について、特に司法制度が本来有するべき独立性を備えておらず、表現の自由や集会の自由といった基本的人権が制限されていることを指摘しながら、懸念を表した。
スーリャ・スベディ氏は、国連人権理事会における報告で、カンボジアの人権状況全体の改善を求めた。
このカンボジアの人権状況に関する特別報告者は、「法の支配がこの国では脆弱である。司法制度が本来有するべき独立性を備えていない。表現の自由や平和的集会の自由といった、中核的な政治的権利がこれまで蝕まれてきた。」と述べた。
スベディ氏は、カンボジアの名誉毀損法の規定が、カンボジアが批准している市民的及び政治的権利に関する国際規約(1966年)の下で許容し得る範囲を越えた、表現の自由に対する制約となっていることに言及した。
彼は、国際人権条約が言論の自由を保障する規定の精神は、言論や表現の自由の制約が問題となっている事項が性質上重大なもので国家の安全や治安に対し脅威を及ぼすものでない限りは、刑法よりもむしろ民法の下で、名誉毀損の問題も含め、そうした言論の自由の制約に関連する事項を全て扱うというものであると付け加えた。
彼が本来あるべきほど十分に処理されていないと述べた「不処罰」や土地の立ち退きの問題も懸念事項である。
そうではあるが、カンボジア政府が、彼やその他の国連人権機関と建設的に関係を持つ意思があるとの事実に勇気付けられたと彼は述べ、それを「正しい方向への、大いなる前進」と称した。
彼は、人権理事会がカンボジア政府に対し、様々な人権条約の下での義務を果たすための具体的な行動を厳しい期間設定の下で行うよう、推奨すべきだと付け加えた。
スベディ氏は、他の特別報告者同様、独立かつ無償の立場で任務を遂行し、ジュネーブに本部をもつ人権理事会に報告する。
“BASIC FREEDOMS RESTRICTED IN
http://www.un.org/apps/news/story.asp?NewsID=32381&Cr=cambodia&Cr1=