HRN会員、サポーター、そして応援してくださる皆様へ
今年もいよいよ残すところわずかとなりました。皆様には大変ご多忙にお過ごしのことと存じます。
今年一年も、本当にお世話になり、ありがとうございました。
去年に引き続き、さまざまな領域で人権課題に関する大きな動きがありました。
ヒューマンライツ・ナウが、2020年度に実施したクラウドファンディングや署名活動を通じて求めてきた刑法性犯罪規定改正が2021年9月に法務省法制審議会にて諮問されました。
いよいよ法改正というステージで刑法性犯罪規定改正が議論されることになったのです。ここまで漕ぎ着けたことは皆様からのご支援の賜物にほかなりません。私たちに力を下さり、そして、ともに世論を動かしていただき、本当にありがとうございました。
ビジネスと人権の分野においても、私たちが取り組んできた指導原則に基づく企業への働きかけが徐々に実を結びつつあります。さまざまな課題を抱えつつも、日本において指導原則に基づく諸対応の必要性の認識が広まり、人権デューデリジェンス法制度化の動きも本格化してきました。皆様のご支援に感謝すると共に、今後も引き続き事実調査・アンケート調査に基づく企業への働きかけと社会でのアウェアネスレイジングに努めて参ります。直近では水産業におけるサプライチェーン上の問題に関する報告書を公表しておりますので当団体ウェブサイトにてご覧下さい。
一方で、ミャンマーでのクーデタや香港での国家安全法施行など人権侵害が悪化の一途を辿る現実に、皆さまも心を痛められたと思います。特にアジアにおける権威主義の広まり、市民社会スペースの縮小は深刻です。ヒューマンライツ・ナウは、こうした現実に対して、現地の声を社会に届けるべく、関係者から話を聞いて、世界に向けてさまざまな声明・提言をしてきました。顔を出すことや、名前を出すことが大きな危険であることを知りながらも、当事者らの生の声を皆さまに伝えるイベントを開催することもできました。今後も、現地コミュニティとのパートナーシップを重視し、現地の人々と共に声を上げ続けていきたいと考えております。
また、日本国内においても、名古屋入管施設におけるスリランカ人女性死亡事件が発生するなど国内の人権状況の深刻さが目立ちました。総選挙にあたって人権政策を問う政党アンケートを実施しましたが、国際人権基準から遅れた点も目立ち、こうした実情を人々に伝え、政治家の認識や社会の仕組みを変えていかなければ人権問題の持続的な解決は困難であることが浮き彫りとなりました。政治家や要職者などにも人権の大切さを今後も丁寧に伝えていきたいと思います。
こうした各分野において、来年も私たちは、人権侵害を受ける人や、人権を大切にしようと考える人々が声を上げやすい社会をめざして活動を続けてまいります。そのための「冬の募金」を12月よりスタートします。
コロナ禍により現地調査の実施や多人数を集めたイベント開催が困難になる中、私たちの活動もやり方を変えざるをえませんでしたが、アンケート調査やウェビナー、オンライン記者会見など、新しい方法での活動を続けております。コロナ禍に打ち負けることなく、今後より一層、国際人権NGOとしての役割を果たしていきたいと思います。そのためにも皆さんのご支援が必要です。ご寄付にご協力いただけたら大変有り難く思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。
冬の募金:https://hrn.or.jp/donation/winter2022/
目標金額:100万円
また、年末年始は断捨離のシーズンです。
いらなくなった本で貢献できる「チャリボン」、書き損じはがきや切手、貴金属等を寄付いただける「お宝エイド」を通じてのご寄付もお待ちしております。
寄付方法の一覧:https://hrn.or.jp/donation/
皆様からの温かいご寄付、ご支援で支えていただくことで、私たちの活動を続けることができます。どうかお力をお貸しください。
寒い日が続きますが、お身体ご自愛ください。そして、皆様にとって、2022年が素晴らしい1年となりますように、心より祈念しております。
ヒューマンライツ・ナウ事務局長 伊藤和子
※ヒューマンライツ・ナウ事務局は12/29(水)-1/4(火)まで冬季休業に入ります。休業中、当団体ウェブページからの募金は通常通りご利用いただけますが、お問い合わせ等へのお返事が遅くなりますこと、ご了承ください。