JapanTimes2/10号「NGOがガザ地区での紛争に関する懸念を表明」が掲載されました。
以下の和訳は、ヒューマンライツ•ナウによる抄訳になります。
NGOがガザ地区での紛争に関する懸念を表明
イトウ•マサミ(ジャパンタイムズ記者)
2009年2月10日
2月9日、日本のNGO及び国会議員は、紛争で荒廃したガザ地区への深刻な懸念を表明した。さらに、日本政府及び国際社会に対し、より積極的に中東和平に取り組むよう要請した。
パレスチナ自治政府アッバス議長が、鳩山首相及び岡田外相と会談するために日本を訪問する中、ヒューマンライツ•ナウ及びアムネスティ•インターナショナル日本を含む、人権団体が院内集会を共催した。
ヒューマンライツ•ナウの伊藤和子事務局長は、2008年12月から2009年1月のガザ地区での戦闘における国際人権法違反の可能性を強調した。主催者によると、この紛争で、13人のイスラエル人を含む、約1400人が死亡した。
伊藤氏によると、約1400人の犠牲者のうち、その多くが女性や子どもを含む罪のない民間人であり、この紛争にはジュネーブ条約の深刻な違反や戦争犯罪の疑いがある。また、約1400人にも及ぶ死亡者数にも関わらず、未だ誰一人としてその責任を負っていない。
国連人権理事会は、ガザ紛争に対応するために、イスラエルの軍事行動を強く非難し、ガザ地区からの即時撤退を求め、人道支援のための封鎖の解除を求める2009年1月の決議を含む、二つの決議を採択している。独立事実調査団の派遣を含むこの決議は、ロシア、ヨルダン、中国及びエジプトを含む33カ国の賛成で可決されたが、日本及びその他の12カ国は棄権をした。
2月9日の院内集会に出席した外務省人道人権課志野課長は、日本政府はガザ紛争で多数の犠牲者が出たことに失望し、また真相解明の必要があると述べる一方で、国連決議が当初よりイスラエルを公然と非難している点を指摘した。
志野課長は、この決議の問題点が、事実調査団が調査を行う前に既に誰を非難するかを暗示していることであるとした。