国際人権NGOヒューマンライツ・ナウは、人権侵害をなくすために行動する、市民団体です。若い女性たちのあなたへ
悪質な勧誘による被害に
注意してください。
アダルトビデオ・AVってなに?
被害にあわないために
こんなパターンがあります
Q&A
AVに出演強要される女性の被害が相次いでいます。都会に出てきたばかりで、いろんなことにチャレンジ
してみたい、そんな素敵な若い女性たちに街で声をかける
男性たちがいます。「タレントにならない?」「モデルに
ならない?」などのスカウトです。ところが、こうした
スカウトを受けて、タレントやモデルになる夢を膨らませて
誘いに応じる若い女性たちが、裸やわいせつな写真をとられる、
さらにはアダルトビデオの出演を強要される、という被害が
相次いで報告されています。

私たちの調査の結果、若い女性たちが、AVに出演するという意識が
ないままプロダクションと契約を締結した途端、「契約だから仕事を
拒絶できない」「仕事を断れば違約金」「親にばらす」等と脅され、
AV出演を余儀なくされる事例が後を絶たないことが判明しました。
女性を狙う被害、こんな関係者が関わって発生します。
あなたに最初に近づく男性・それはスカウトです。渋谷などの街であなたに声をかける男性。
ちょっとイケメン風の男性が「スカウト」です。
最初は、「モデルになれる」「タレントになれる」
「素敵だね」などの甘い言葉で近づいてきます。
しかし、その多くはふつうのモデルやタレント事務所の
スカウトではなく、アダルトビデオのスカウトです。
そして、アダルトビデオの出演だとは一切告げずに、
あなたを事務所に誘います。
アダルトビデオ・AVってそもそも何?AVと言われ、なんだかわからないけれど、「エッチな感じのビデオかな? 」とよく知らないまま、質問もできずに契約してしまう、という人もいます。AV、アダルトビデオとは、実際に見知らぬ男優と本当の性行為をさせられるものです。

監督に言われるまま、裸になり、複数の男性との間で様々な性行為をさせられ、その一部始終を撮影スタッフに撮影され、それが販売されるのです。あなたの顔、体などのプライバシーがそのまま販売・配信されてしまうのです。そのことを知らずにAVの撮影に臨み、初めての性体験がAVだった、という被害者の方もいます。「もっと軽いことかな」と考えている若い人もいると思いますので、くれぐれも気をつけてください。

販売された作品は、インターネットを通じて無限に拡散され、販売・配信も半永久的に続きます。何年たっても映像は消されません。あなたの友人や勤務先の人たち、大学の先生、彼氏や婚約者、その家族、将来的には夫や子どもにまで見られてしまうかもしれません。
スカウトに誘われて事務所につくと。「タレントになれるかな」そんなどきどきした気持ちで「事務所」
「プロダクション」に行きます。すると、「登録するだけで
いいから」ということで、名前と住所を書かされます。そして、
「君を売り出したい。うちの事務所に所属するために、契約書に
サインしてくれないかな。形式的なことだから」と「契約書」に
サインしてほしいと言われ、とても軽い感じで言われるので、
軽い気持ちでサインしてしまいます。
気をつけて!! よくわからないまま契約プロダクションが示してくる契約書はとても難しい言葉
ばかりで、よくわかりません。だいたいあまり読まずに、
理解できないまま、せかされて契約をさせられます。
「親と相談したい」「持ち帰りたい」そんなことをいっても
なかなかOKしてもらえません。仕方なくあなたは契約書に
サインします。しかし、プロダクションは契約書の
コピーを渡してくれません。
このようなパターンがあります1.  契約書にこんなことが書かれていませんか?「AV」「アダルトビデオ」「セクシー女優」「成人むけの撮影」そんなことがどこかに小さく書かれている契約。それは、あなたはAV女優として活動しなければならない、ということを意味する契約です。そして「違約金を支払う」「損害を賠償する」という言葉がありませんか? 
その契約書にサインすると、プロダクションはAVの仕事を入れてあなたに出演を迫り、あなたが嫌だというと高額な違約金を請求してくる可能性大。
あなたにはとても支払える金額ではないので、あなたは「出演するしかない」と追い込まれてしまいます。2.  事務所で長時間、囲まれて説得される。モデル事務所だと思って、行ってみたプロダクション。
実はAVのプロダクションだ、と言われます。驚いて部屋を出ようとしても出られず、大勢の大人に取り囲まれ、何時間も説得される。とても怖くなり、「とにかく解放されたい」「ここから出たい」一心で契約書にサイン。プロダクションは、すぐにAVの仕事を入れ、あなたは逃れられなくなります。
「あなたの顔は映さない」「ソフトなAV」「インターネットでの配信はしない」などの約束をすることもありますが、すべて口約束。多くの場合、全く守られません。3.  契約書にはAVなんて一言も書いてなかったのに。契約書には一言もAVなんて書かれていないから大丈夫、そんな風に思ってタレント契約にサインする人もいます。しかし、タレント活動すると思い込んで事務所に言われるがまま活動していると、「仕事が入った」と言われ、それがAVだと突然知らされることがあります。あなたはびっくりして「絶対嫌です」と言いますが、事務所の社長やスタッフの態度は突然怖くなり、「もう既に契約をしているでしょ。仕事は断れない」 「もう大勢の人間が動いていて、今キャンセルしたら莫大な違約金がかかる」 「断るなら違約金を支払え」「親や学校に請求に行く。これまでのことを全部話す」と言い出します。

違約金は100万円以上、なかには2400万円以上請求された人もいます。
とても、若い女性に支払える金額ではありません。家の場所も親の連絡先も知られています。逃げられない。こうして多くの女性たちが意に反してAV出演を強要されています。
4.  自分からグラビアモデルに応募。面接を受けて
     事務所に所属。「撮影」「テスト撮影」と言われて、
     事務所に言われた通り、スタジオに行ってみたら。モデルとしての撮影だと思い込んでスタジオに行くと、スタジオに入った途端にわかったことはAVの撮影だということ。男優や監督、撮影クルーに取り囲まれ、「話が違う」と言ってもすごまれ、プロダクションの関係者も後から来て「言ったはず」「ここで断ればどれだけ違約金がかかるかわかる? 」と怒鳴られます。

密室で大勢の大人に取り囲まれ、出演を強要されてしまいます。
「グラビアモデル募集」というウェブサイトは真っ赤なウソで、本当はAVのプロダクションの悪質な手口という手口が相次いでいます。気をつけてください。
5.  「スターになれる」と洗脳されて。本当に芸能界で成功したいと夢見ているあなたの前にある日突然現れた、「芸能界の大物」らしきすごい人物。誰もが知っている大手プロダクションやレコード会社、著名芸能人と強いパイプがあるというカリスマ性のある人物。「成功したいならどんな仕事でもいとわずにできるか」「夢のためにがんばろう」と言われ、デビューを目指してがんばっていると、入れられた仕事はAVです。

驚いて断ろうとすると「AV出演はスターになるステップ」「大したことではない」「AVに出たら◎×さんに紹介してあげる。CD発売の計画を組もう」と説得されます。説得は毎日のように続き、ほとんど洗脳のよう。著名なタレントの名前をいくつもあげ、「あの子も、あの子も本当はAVからスタートして今のポジションをゲットした。君にも必要なステップ」「安心しなさい。自分を信じて。悪いようには絶対にしない」と力説されます。成功のためには、これが必要と自分に言い聞かせてAV撮影。しかし、約束はひとつも実現されません。若い女性の「夢」を利用して騙して搾取する、こうしたパターンが増えています。
許されない人権侵害・犯罪です。
若い女性が断りにくいのをいいことに、
意に反する性行為を強要して撮影し、
その一部始終を販売して、
いつまでもネットやショップで販売・配信し続ける。
これは女性に対する重大な人権侵害であり、犯罪です。 
政府も大きな問題だと認識し、今、被害をなくすために
様々な対策を進めようとしています。
AV出演の強要
AV出演の強要は、絶対に許されることではありません。
あなたは意に反するAVの出演強要を断ることができます。
そして甘い言葉で誘う人たちには是非、用心してください。
そして「手遅れ」はありません。いつでもあなたは
逃げ出すことができます。
被害に合わない為に、こんな事には気をつけて!まずは、知らないスカウトにはついて行かないように。街であなたに声をかける優しげなスカウト。
この人は大丈夫と思っても、AVのスカウトである可能性大。
知らないスカウトにはついていかないように本当に気をつけてください。
「でも、私はタレントにずっとなりたかった。すごいチャンスだから話を聞いてみたい」 そんな時は、「親と一緒に話を聞きに行ってもいいですか? 」と聞いてください。
嫌がるスカウトは、絶対に怪しいです。
あなたを大切に考えてきちんとデビューさせてくれるつもりなら、
親の理解を得ることが大切だと考えるのが当然です。

契約には注意して。契約書の内容には注意しましょう。
よくわからない契約には絶対にサインしないようにしましょう。
契約書のサインをせかす業者や、「親と相談したい」と言っても聞いてくれない場合、そんなプロダクションはまともではありません。絶対に署名捺印してはいけません。
まともな芸能プロダクションであれば、きちんと理解してからサインするように
言うはずです。そして親御さんとよく相談してください、というはずです。
まして契約書のコピーをくれないことなどありません。

事務所や面接先に注意しましょう。あなたが契約したそのプロダクション。ウェブサイトを調べてみましょう。
アダルトビデオのプロダクションであることを疑わせる内容があったら、
すぐにメールやFAXなどでキャンセルしましょう。
もし電話番号や住所が書かれていない会社ならさらに注意。警察に相談しましょう。
契約の後に、「営業」「面接」に連れて行かれることがあります。
実はその面接先はAVメーカーで、
メーカーがあなたを気に入れば撮影が組まれてしまいます。
面接先の会社をチェックし、AVメーカーならすぐにキャンセルしましょう。
Q&A契約してしまったけれど、撮影が入ってしまったけれど、
断りたい。そんな時はどうすればいい? 「民法」という契約に関わる法律によれば、何年契約と決まっている契約でも、「やむを得ない事情」があれば、すぐに解除することができます。

あなたがAVに出演したくない場合、それは「やむを得ない事情」にあたります。あなたはすぐに解除することができます。たとえその前にOKさせられていたとしても、既に何本か出演させられてしまったとしても、 あなたが今この瞬間イヤなら、あなたは契約を解除することができます。解除したらもう、違約金を支払う義務はありません。プロダクションにつきまとわれる理由もありません。 

撮影をキャンセル、契約を解除するにはどうしたらいいの?撮影の前日までに解除して
撮影当日にドタキャンすると、違約金を請求される可能性があります。撮影前日までに、撮影キャンセル、契約解除の連絡をしましょう。
一人で動かないで
契約を解除したいと一人で事務所に交渉に行った女性がその場でレイプされて、出演を強要される被害がありました。絶対一人で事務所にいかないでください。
契約の解除はラインやメールで
契約の解除はラインやメールなど、またはFAXでしましょう。必ず「解除した」ことについて証拠が残るようにしましょう。電話では説得されてしまうかもしれないので、ラインなどを一方的に送り付けるのがベストです。



解除した後は、どうしたらいい?家からしばらく出ましょう。
ラインなどで連絡をしても、マネージャーなどがすぐにあなたの家に来て、撮影に連れ出してしまう可能性があります。解除してからしばらくは、家を出て、別の場所に避難することをお勧めします。
警察や支援団体、弁護士に相談しましょう。
「追いかけられたらどうしよう」いつまでも怖がって生活をしなければならないのはつらいはず。解除をして家を出たら、警察に相談し、介入してもらいましょう。また、支援団体に相談したり、弁護士についてもらうことによって、問題を解決することができます。
親や友人に相談しましょう。
AV出演強要被害はあなたが悪いのではありません。恥ずかしがらずに、勇気を出して、親や友人に相談し、味方になってもらいましょう。周囲に相談できないと、もっともっと苦しい立場に置かれてしまいます。
 

家からしばらく出ましょう。
ラインなどで連絡をしても、マネージャーなどがすぐにあなたの家に来て、撮影に連れ出してしまう可能性があります。解除してからしばらくは、家を出て、別の場所に避難することをお勧めします。
警察や支援団体、弁護士に相談しましょう。
「追いかけられたらどうしよう」いつまでも怖がって生活をしなければならないのはつらいはず。解除をして家を出たら、警察に相談し、介入してもらいましょう。また、支援団体に相談したり、弁護士についてもらうことによって、問題を解決することができます。
親や友人に相談しましょう。
AV出演強要被害はあなたが悪いのではありません。恥ずかしがらずに、勇気を出して、親や友人に相談し、味方になってもらいましょう。周囲に相談できないと、もっともっと苦しい立場に置かれてしまいます。
 

販売・配信は停止できる?あなたが未成年の時に出演した場合、あなたは出演同意を取消して、販売・配信を停止することができます。
あなたが意に反してAV出演を強要された場合、販売・配信は意に反するものとして、停止されるべきです。
まずは、あきらめず、支援団体や弁護士に相談してください。任意にメーカーが販売・配信停止に応じない場合は裁判をすることもできます。
こんなケースがあります。Aさんはタレントとしてスカウトされ、プロダクションと専属契約締結。プロダクションの手配したマンションに居住、
プロダクション負担でジムに通い、美容整形も行いました。
Aさんは一般的なタレントとしてデビューできると思い、
会社の指示に従っていくした。

ある日、プロダクションの指示で面接に行ったら
AVの面接でした。
Aさんは驚き、AVに出演したくなかったので、
プロダクションとの契約解除を申し入れたところ、
契約解除ならかかった金を全額支払え、親に連絡すると脅されました。                  
こんな被害もケースがあります。Bさんは、タレントとしてスカウトされ、すぐに着エロに出演させられます。着エロをやめたいといっても、契約した以上100万円の違約金を支払わないとやめられないと言われ、仕方なく撮影に応じていました。

ところが、成人になると、次はAV出演だと言われ、出演強要されます。Bさんは一作品に出演し、心身共にとても傷つき、
もうAV出演をやめたいと申し入れたところ、
既にあと9本も契約したので、違約金として1000万円
支払わないとやめられないと脅されました。

それでも、勇気を出して支援団体に連絡し、契約を
解除することができました。しかし、今度は
プロダクションが2400万円以上の違約金を求め、
裁判を起こしてきたのです。
それでも支援を求め、
支援団体や弁護士がついた結果Aさんは、AVに出演しないですみ、お金の支払わないでよいことになりました。
Bさんは、契約を解除して、その後のAV出演はしないですみました。また裁判所に違約金の請求をされましたが、裁判所は、「やむを得ない事情があった」と認め、プロダクションによる違約金請求は認められないという判決を出しました。

あなたは悪くありません。早めに助けを求めて。
AV出演強要。悪い業者にひっかかったとしても、
悪いのは業者です。あなたは悪くありません。
仮に最後にはあなたは仕方なくやらされてしまったとしても、
あなたのせいではありません。自分を責めないでください。
自分を責めて、一人で悩んでいると事態は悪くなるばかりです。
できるだけ早い段階で、周囲に助けを求めれば、
あなたは逃げ出すことができます。
意に反する強要から自由になることができます。
しかし、たとえ撮影が組まれてしまった後でも、
強要されてしまった後でも、是非助けを求めてください。
助けを求めるのが、遅すぎるということはありません。
是非勇気を出して周囲にヘルプを求めてください。
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警察相談専用電話:#9110
(月-金 午前8:30~午後5:15 ※各都道府県警察によって異なります)
 国際人権NGOヒューマンライツ・ナウは、人権侵害をなくすために行動する、市民団体です。
 AV出演強要被害をはじめ、女性に対する人権侵害・暴力、人身売買をなくすために活動しています。
このページを通じて一人でも多くの方が被害にあわないように、そして被害から抜け出してほしい、
そして、たったひとりのあなた自身を大切にしてほしい、と願っています。
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