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国・地域から : スーダン

【声明】スーダン アル・バシール大統領の逮捕状交付にあたって(2009/03/09)

ヒューマンライツ・ナウ声明

2009年3月9日

 

スーダン アル・バシール大統領の逮捕状交付にあたって

 

 3月4日、国際刑事裁判所(ICC)予審裁判部は、オマル・ハサン・アフマド・アル・バシール(Mr. Omer Hassan Ahmed Al-Bashir)・スーダン大統領に対する逮捕状発付を決定した。逮捕状は、ダルフール地方における5つの人道に対する罪と、2つの戦争犯罪の訴因に基づく。

 

 スーダンのダルフール地方では、スーダン政府軍と、スーダン政府の支援を受けた民兵組織が無辜の人々に対する攻撃を行い、多数の住民が虐殺されたうえ、200万人以上の難民が発生したとされる。国家元首であるバシール大統領に対するICCによる訴追は、国際社会における正義を実現するために当然というべきである。

 

 東京を本拠とする国際人権NGOヒューマンライツ・ナウは、今回の決定を支持するとともに、スーダン政府に対し、ICCの逮捕状履行に完全に協力するよう求める。そして、国際社会に対し、一致してICCの独立性を尊重し、ICCの今回の決定を支持し、スーダン政府に対しその履行を求めていくことを要請する。

 

 スーダン大統領はICCの訴追に従わない意向を鮮明にするとともに、あろうことか、ICCの訴追に対する対抗措置として、13の人道援助組織を国外に追放する決定をした。国連によれば、100万人以上が食糧や医療の提供を受けられなくなり、人道危機にさらされる危険性があるという。

 ICCの逮捕状発布への抵抗のために、人道援助を停止し、人道危機を作り出すなど、到底許されるものではない。スーダン政府は、文民の生命を危機にさらすいかなる行為、和平プロセスを阻害するいかなる行動も厳に慎むべきである。

 スーダン政府の反発により和平プロセスが阻害されるとして、ICCの訴追を中止すべきとの声も一部に起こっているが、そのようなことを許せば、国家元首が刑事訴追を免れるために自国文民を人質に取って威嚇をする、悪しき前例をつくることとなろう。

 国際社会が一致してスーダン政府に対し、ICCの訴追への協力、すべての戦闘の停止、和平プロセス前進を働きかけることがいまこそ重要である。

 

 日本政府は、ICCの締約国として、積極的にこのプロセスの実施を支持・促進する立場に立つべきである。この機会に日本がどのようなメッセージを発信するかが国際社会に問われている。
ヒューマンライツ・ナウは、日本政府が、スーダン政府へICCへの全面的な協力を強く要請すること、そして、人道援助団体の追放を撤回し、自国民の生命を危機にさらし、和平を妨害するすべての行為をやめるよう説得することを、強く要請する。

以上

 

★関連記事:【声明】スーダン・バシル大統領に対する国際刑事裁判所の捜査・訴追について(2008/10/5)

http://hrn.or.jp/activity/product/statement/2008105/

 

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